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垣根払い農業イノベーション推進へ
医療や福祉分野と連携して「食」や「農」の新たな可能性を追求する取り組みが進んでいる。農業にイノベーションを起こし、健康に貢献する機能性食材の開発・生産など付加価値を高める産業創出の源泉となるだけでなく、高齢者や障害者の就労機会を増やす社会性ある活動事例も増えつつある。省庁の垣根を払い横断的な取り組みとすることで、企業や農業生産者の活性化に向けた事業につながる。地域や産学官の協力体制も不可欠だ。トライアルは始まっているが、社会システムとして定着させるためには、成功事例を分析して価値を共有できる全体のフレームと仕組みづくりが必要である。
「医福食農」連携は、農林水産省と厚生労働省が中核となった取り組みである。農産物の持つポテンシャルを健康機能に優れた食品素材、化粧品原料、薬用作物の供給、食事療法・医療材料に有望な素材などに広げる研究や技術開発、その事業化のサポートまでカバーする。医療分野へ接近できる産業創出の事業と、農業活動に参画することで健康づくりや生きがいを見いだせる高齢者の生きがい、障害者に雇用の場を提供する環境整備などからなる。
素材開発、それを使って製品化を行う事例は、地方自治体や地域団体などが主体になって始まり、成果も産まれつつある。例えば、三重県松坂市の医食農連携コンソーシアムでは、透析患者に対応したカット野菜、醤油など低リン食材を開発している。また北海道岩見沢市では、社会福祉法人の運営により完全人工光型植物工場でリーフレタスの播種からパック詰めまで障害者に委託するシステムを構築している。
農業は地域性、気候などに左右され、工業製品のようにどこでも均一のものはできにくい。地域がひとつになってパワーある事業活動を行うためには、地域をまとめるリーダーの存在が不可欠となる。また高齢者や障害者の雇用を支援する助成制度の全体像や個別内容をわかりやすく農業生産者に説明できるコーディネーターの育成も求められる。医療分野に展開するには規制緩和も重要である。
地域特産品を原料とする健康機能素材の研究開発には、地元の大学や研究機関、医療機関の「ヒト介入試験」の協力のほか、事業化の意向を示す企業の支援が大切だ。研究開発面では、素材開発には成功しても、事業化を進める際に規模の拡大で問題に直面することも多い。事業につなげるためには化学、栄養学などの研究開発の得意な企業の協力、全国販路を持つ大手企業との連携を視野に入れることも選択肢として必要だろう。