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2013年09月19日 前へ 前へ次へ 次へ

統合・発足するフロン3団体への期待

 フロン類による地球温暖化防止対策を強化する改正フロン法が成立、6月に公布された。2015年4月の全面施行に向けて新たな冷媒管理体制の整備が始まっている。産業界ではフロン対策に取り組んできた3団体が合併して、10月1日付で一般財団法人日本冷媒・環境保全機構(JRECO)として再発足する。官民連携で実効ある冷媒対策を期待したい。
 フロン対策はオゾン層破壊を食い止めるためにモントリオール議定書に基づいて取り組んできた。当初の対象物質だったクロロフルオロカーボン(CFC)は、途上国も含め全廃を行った。CFCの代替物質として登場したオゾン破壊係数の小さなハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)も全廃に向けて着実に進んでいる。
 現在使用されているフロンとしてはハイドロフルオロカーボン(HFC)が中心。オゾン層を破壊することはないが、地球温暖化効果が大きい。近年、カーエアコン、ルームエアコン、業務用冷凍空調機の冷媒などに広く普及した。この結果、フロン対策は温暖化対策に軸足を移し、経済産業省と環境省はフロン回収・破壊法の改正、先の通常国会で成立した。
 HFCを冷媒に使用するカーエアコンは自動車リサイクル法、ルームエアコンは家電リサイクル法で回収・処理されている。改正フロン法では業務用冷凍空調機器で使用されているHFCが主な対象になるが、これまでの回収・破壊規制に加え、新冷媒開発やフロン類の管理適正化、フロン充てん業者の登録制および再生業者の許可制を導入する。製造から廃棄までのライフサイクル全体を見据えた包括的な対策を重視している。
 フロン対策関係3団体の統合は、改正フロン法のスムーズな施行を目的にしている。合併するのは継承団体となるJRECOのほか、フロン回収推進産業協議会(INFREP)、オゾン層・気候保護産業協議会(JICOP)。それぞれ事業目的は異なるが、重複もあり3団体が統合することでより強力は活動が可能と判断した。
 これまで3団体が取り組んできた事業を継続する一方で、改正フロン法による冷媒管理の制度化に対応したシステム構築、運営を行う。とくに冷媒管理の新資格制度、機器管理、フロン回収処理の新行程管理制度などで主導的役割を果たすことを目指している。
 HFCの温暖化効果の大きさから使用削減、全廃に向けて米国と中国の首脳合意が伝えられている。代替冷媒を開発も急務だ。総合的フロン対策のシンクタンクとして的確な情報発信力も高めてもらいたい。


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