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投資減税で景気対策と成長戦略を
内閣府が今週発表した4-6月期の実質国内総生産(GDP)の改定値は、前期比で年率換算3・8%増に上方修正された。来月1日に公表される日銀短観も踏まえ、安倍晋三首相は来年4月の消費増税を最終判断するが、増税に向けて動き出した感がある。その際には、消費増税後の景気落ち込みが避けられず、年内の補正予算編成とともに減税措置が迫られる。その最優先課題に取り上げるべきは設備投資減税である。
設備投資減税は消費増税による景気の腰折れを防ぐとともに、安倍政権の成長戦略である「日本再興戦略」の柱となる税制改正として位置付けられてきた。日本の民間設備投資はリーマン・ショック前の2007年に77兆円まで増えたが、09年には61兆円に落ち込み、その後緩やかに回復したものの60兆円台前半の水準で伸び悩んでいる。
加えて90年代以降、製造業を中心に設備の老朽化が進んでいる。設備年齢は90年代前半の10年程度から、最近は13年に伸びている。これによって1人当たり生産性、給与も伸び悩んでいる。経済産業省は、今後3年間で設備投資を12年度の約63兆円から、リーマン・ショック前水準の年間70兆円に回復させるとともに、先端設備の導入、生産ラインやオペレーションの刷新・改善による生産性向上が必要と指摘する。
投資減税に関しては、経団連も強く要請している。対象資産は機械・装置のみならず構築物、器具備品、ソフトウエア、建物などに広げ、非製造業を含めて使い勝手のよい簡素な仕組み要望した。さらに、即時償却を含む特別償却や税額控除の選択適用を求めた。
「アベノミクス」効果もあって、今年度の設備投資計画は製造業、非製造業とも増加傾向にあるが、投資減税によって前向きに転じた企業マインドを強固にしてもらいたい。
このほか日本再興戦略では、日本企業の過当競争体質の是正にも取り組む。欧米やアジアでは高いシェアを持った有力企業への集中が進んだのに対し、日本は複数事業者が乱立して競争を繰り広げ、利益率が圧倒的に低いという現実がある。化学も含め事業統合による競争力強化、グローバル展開の動きも出ており、税制措置を講じて産業界の成長戦略を支援すべきだ。
日本経済の活性化、国内における投資や雇用の維持・拡大に向けた税制のあり方も問われている。経団連では海外との競争条件のイコール・フッティング実現の観点から、法人実効税率を最終的にアジア近隣諸国並みの25%まで引き下げることを求めた。その議論も早急に開始してほしい。