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トップ主導で事故防止対策の実行を
化学プロセスの反応暴走による重大事故が相次ぎ、実効ある安全対策が官民に求められている。石油化学工業協会は「産業保安に関する行動計画」において、経営層の強いリーダーシップによる安全文化構築を打ち出した。会員企業は実施すべきガイドラインを策定、公表する。着実な実行による事故根絶に向けた取り組みを望みたい。
石化協加盟会社では毎年25-30件の事故が発生している。件数は横ばいだが、死亡事故を含めた重大事故の増加がここ数年の特徴である。事態の深刻さを鑑み、小林喜光会長のリーダーシップで昨年末から社長クラスで構成する保安トップ懇談会を5回開催、保安・安全に関する相互啓発に取り組んできた。
高圧ガス保安法を所管する経済産業省は、産業構造審議会保安分科会において産業保安力確保に向けて認定制度見直しを含めた規制のあり方、企業や業界団体の取り組みを検討して3月に報告書をまとめた。
石化協は保安トップ懇談会の議論、保安分科会報告を受けて行動計画を策定した。この間の重大事故が、設備や工事に起因するものではなく、化学プロセスに関する基本的理解欠如が多いことに着目した対策が必要と判断した。とくに事故発生時や緊急停止・再開など非定常状態における対応を想定したリスクアセスメント不足を指摘した。このほか、社内外における事故情報活用、技術的背景(Know‐Why)の伝承も十分でないという。
事故の解析結果も踏まえて、会員企業は産業保安のガイドラインを策定する。最も重視するのがトップによる「安全が全てに優先する」「コンプライアンス順守」などを確実に実行する強力なリーダーシップだ。これに基づく産業保安に関する目標、リスクアセスメントなどの実施計画を策定、その成果を的確に評価しなくてはならない。
経産省では、業界団体の果たすべき役割も強調した。これを受けて、石化協では会員企業間で類似事故の未然防止のために事故情報共有化活動に取り組む。ベテラン技術者の豊富な経験を伝承する事故事例巡回セミナー、プロセスが類似するプラントごとに、現場管理者が情報交換を行う7つの保安研究会も開催する。
続発した重大事故によって化学業界に対する信頼低下は否めない。現状を厳しく認識してトップの責任で安全対策を着実に実行、安全文化の醸成が求められている。今後、重大事故を起こせば最大4年間の連続運転が可能な事業所認定の取り消しは当然にしても、さらなる規制強化による業界全体への影響も避けられないだろう。