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2013年08月19日 前へ 前へ次へ 次へ

値上げ対策として定着する節電意識

 東日本大震災から3度目の夏。電力需給は取りあえず安定している。企業や家庭の節電意識は、震災後に一気に高まった。もちろん必要に迫られての行動だったことは言うまでもない。それから時間が経過して、節電行動に変化があるのかないのか▼電力業界は当初、時間経過とともに節電意識が徐々に薄れると想定した。しかし実際には2012年度は予測値を上回る節電量を記録し、利用者への聞き取り調査でも9割以上が節電継続の意向だったという。節電量の増減は、電力会社にとっては収支見通しの変動要因▼利用者の節電意識が薄れるという想定を原発再稼働問題に絡める論調もある。が、これは少々穿ち過ぎ。シンクタンクの調査でも、節電量の緩やかな減少が予想されていた。「喉元過ぎれば...」が世の常と考えれば、漸減予想に問題はない▼節電量が減らないのは、相次ぐ値上げへの防衛策だ。標準家庭の負担は、震災前に比べて東電が28%、関電が20%も上がった。企業向け料金も2ケタ以上の値上がり。喉元はむしろ熱さを増し続けているのが実態だろう▼電力消費量の多い中小・零細企業が悲鳴をあげているだけでなく、大企業からも厳しい声が聞こえる。家庭はといえば、使用量を減らすしか手立てはない。電力供給量が足りても足りなくても、打てる対策は同じだ。


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