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官民連携で経済の好循環を目指せ
2013年度経済財政白書は、「日本経済の好循環をどのように確立していくか」という問題意識に基づいてまとめた。昨年12月の安倍政権発足を契機に、景気の持ち直し、長引くデフレから改善の兆しが見えている。好循環をより確実にするには、財政健全化を追求しながらデフレ脱却が課題だ。このためにも企業のチャレンジ、活力ある世界経済の取り込み、イノベーションが重要となる。企業が活動しやすいビジネス環境の整備、政府の挑戦も期待したい。
白書では「アベノミクス」による円安と株価上昇によって、家計や企業マインドが改善、実体経済にも波及していると分析。先行きも輸出増加と復興需要を下支えに企業収益の回復が見込まれ、家計所得や投資の増加を背景に好循環がより確かなものになると期待する。ただ中国経済の減速や欧州債務危機の再燃など、海外景気が日本経済の下振れリスクとも指摘した。
日本経済の構造的課題であるデフレ脱却と財政健全化に向けた取り組みを促す。デフレ下で萎縮してきた企業の設備投資、賃金抑制など後ろ向きの流れを逆転させ、好循環のチャンスが訪れていると判断する。その際、財政健全化目標の達成に向けて着実な実行を進めることで、急激な金利上昇を防ぐことが政策課題という。
財政制約が一段と厳しくなるなかで、公共投資における選択と集中の徹底も強調した。企業活動を支えるハブ空港や港湾の整備を拡充する一方、人口構造の変化や施設老朽化などに対応したインフラ機能の集約・減量化、アセットマネジメントの推進を求めた。さらに民間の資金やノウハウも導入する。
白書ではマクロ経済環境の好転をてこに、企業の成長戦略を加速させて好循環を見込む。その実現は企業の挑戦なしには不可能と強調する。日本企業の収益性は長期に渡って低下傾向にあるが、その背景に横並び的経営、非効率な企業の存続、高コスト構造に加え、設備投資や研究開発投資の効率低下が生産性低迷につながったと指摘。経営資源を生産性の高い分野にシフトさせることを求める。
さらに製造業、非製造業を問わず世界経済の活力を取り込むために海外進出が避けられず、その環境整備として経済連携協定の重要性が高まる。イノベーションの促進は非製造業を含めて不可欠だが、とりわけICT投資の遅れが生産性の低迷の原因になっていると指摘した。
日本経済の再生、持続的発展のためには、成長力の源泉である企業が活動しやすい環境整備が急務である。「企業に選ばれる国」を強調した白書、今後の実効ある政策も問われる。