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石油・ガスの需給緩和を生かす政策を
世界の石油・天然ガスの需給は緩和傾向を強め、価格も弱含みに推移しそうだ。日本エネルギー経済研究所の短期エネルギー見通しによると、供給面では米国のシェールガス・オイルの増産などが貢献する一方で、欧州経済の低迷や中国経済の成長鈍化で需要は伸び悩む。原子力発電がほとんど停止している日本経済にとっては追い風になりそうだが、液化天然ガス(LNG)のアジアプレミアムのほか、原発再稼働も不透明だ。エネルギー政策の先送りは許されず、的確な対応を望みたい。
国際原油価格(ブレント・ドバイ)は、年初から緩やかに値下がり、直近はバーレル100ドルをやや上回る水準で推移している。昨年から続く需給バランスの緩和が背景にあり、とくに北米における原油増産は想定を上回るペースで進んでいる。今後もシェール革命による米国の増産に加え、カナダのオイルサンド生産も堅調に拡大しそうだ。
需要サイドでは、中国など新興国の石油需要が伸び悩み、2013年の世界需要は日量80万バーレルの増加にとどまる見通しという。今年下半期以降も、需給バランスは緩和傾向を強めるとしており、エネ研では今年7-12月の国際原油価格をほぼ100ドル、14年は95ドル程度に下落すると予想した。
一方、12年の世界の天然ガス需要は前年比2%の伸びとなった。地域別にはシェールガスの増産によって競争力が高まった米国が3%増、経済成長に加え原発事故の代替需要でアジアが6%と大きく増加した。これに対し景気低迷、石炭火力や再生可能エネルギーへの転換が進んだ欧州は5%減少した。この傾向は現在も継続しており、LNGの供給力も余力がある。
原発がほとんど稼働していない日本は、石炭を含めた化石資源の依存度を高めており、貿易赤字転落の主因となっている。原油・天然ガスの需給緩和は歓迎したい事態だが、「アベノミクス」効果による円安傾向で輸入価格の上昇が予想される。加えて原油では、イランやイラクなど中東やアフリカの政治情勢に起因する地政学的リスクを抱える。供給余力にあるLNGではアジアプレミアムの解消は進んでおらず、価格は高止まりしている。
日本のエネルギー供給を支えてきた原発再稼働問題が動き出した。原子力規制委員会が今月初めに新規制基準を示したことで、4電力会社から6原発12基の再稼働申請が行われた。新基準に基づく安全性確認が確認されても再稼働は来年になる見込みだ。原発再稼働の先送りは景気回復の足を引っ張り、化石資源依存のエネルギー政策の危うさが一段と深刻になる。