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成長市場での戦いに必要な先進の目
言うまでもなく、成長市場を捉えて新規製品を開発し、市場開拓を進めることが、素材メーカーにおける事業戦略の基本である。各社は保有技術を駆使し、ニーズに応じた"ナンバーワン"、"オンリーワン"の製品・技術を、この分野に送り出そうとしている。ただ、各社の方向性はほぼ一致しており、競争という現実との合間でジレンマも垣間見える。
現在における成長市場の代表例がスマートフォンやタブレット型パソコン(PC)であり、これを構成する部材・材料に化学メーカーはこぞって触手を伸ばしている。
その一つがタッチパネル関連だろう。ここに使われるハードコート材を例に挙げれば、指滑り性や傷付き防止性、耐指紋性、ギラツキ防止性などが要求され、各社はこれに対応した製品を開発し相次ぎ参入を果たしている。また、高屈折・高視野角・反射防止といった機能で差別化を図ろうとしている。さらには衛生面から菌非付着性能を持つハードコート材も開発されるなど、ニーズを先取りした製品展開は枚挙に暇がない。
ほかにも光学用フィルムやセンサーパネル、透明粘着剤、微細配線対応の導電性銀ペーストなど数多くの製品が用いられ、これらを手掛ける多くの企業がかかわりを持っている。
スマートフォンやタブレット型PC向けに材料を供給する企業は恩恵を受け、この分野で先行するメーカーは前期業績に大きな収穫をもたらした。同じ市場を狙って競合メーカーは増えているが、「シェアの低下はあっても、数量は増加し続けている」という。
さらに、スマートフォンやタブレット型PCに加えて、今後はノートパソコンへのタッチパネル搭載が増える見通しにある。確実に成長する市場は、化学企業の興味を掻き立てる。
「競争が激しくなることは覚悟の上。それでも伸びる分野に手を付けないわけにはいかない」。あるメーカー担当者が話すように、新しい需要を求めて各社とも同じ成長市場に活路を求めていくことになる。最終製品を巡る勝ち組みもはっきりしてきており、いかにその顧客を掴むかも重要なポイントになっている。ただ、競争による体力消耗戦は避けたい。
このなかで勝ち抜くには、やはり一層の差別化・高機能化を図るしかない。効率化によるコスト低減も有力な武器となるだろう。市場の動きをいち早く捉えて、得意とする技術で付加価値を創造する"ニーズ先取り型"の事業戦略をいかに実行できるかがカギを握る。素材メーカーには、さらなる先進の目が必要になってくる。