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2013年06月14日 前へ 前へ次へ 次へ

「テリヤキ」を広めたキッコーマンの世界戦略

 40年年前、短期語学学習のためハワイに滞在したことがある。当時はスミソニアンレート。1ドルが300円を切り、当時としては円高が進んだ時期だった。ハワイ州立大学のカンティーンでの食事に飽きると、近所のダイナーで食事を摂る。メニューは大半がハンバーガー。違いはチーズが入っているか、ソースの差だけというメニューのなかで、「Teriyaki」の文字を見つけたときは、違和感と懐かしさが入り混じった複雑な感情を覚えている▼今や、国際語となった「テリヤキ」。これはキッコーマンの世界戦略が先兵の役割を担った。同社が米国・ウィスコンシン州で醤油の現地生産を開始して、今年で40周年を迎えた。肉が主食の米国で醤油を普及させるため、肉に醤油をつけるテリヤキという食べ方を草の根で取り組み、市場を確立した▼以来、同社の海外生産拠点は欧州、アジアを含め7カ国に広がっている。現在42万キロリットルの醤油類販売を2020年に100万キロリットルまで拡大すると鼻息が荒い▼現在、日本食は世界的にブームを超えて定着した。ニューヨークで始まった超有名鮨店「Nobu」の成功も醤油なしには成立しなかった。縁の下の力持ちというより和食ブームの原点と言っていい。その原動力は地道な活動。化学製品のブランディングにも通ずるものがある。


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