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2013年06月10日 前へ 前へ次へ 次へ

白書の読み方

 6月は3月期決算企業の株主総会の月。最終週に開催日が集中するのが毎年恒例だ。同時に、通常国会に合わせて中央官庁から各種の白書が公表される月でもある。白書の多くは、政府が閣議決定して国会に報告することが定められているためだ▼先週は4日に環境白書、7日にはものづくり白書と森林・林業白書が閣議決定された。今週以降も決定・公表が相次ぐ。それぞれ特徴があるが、基本的な構成はほぼ共通する。前年度に実施した施策部分と、現状分析に基づく今後の展望・方向性が柱になる▼各省庁が、時間と手間と費用をかける。中身は見た目以上に濃い。もともと豊富な情報に加え、白書のために行う調査結果も盛り込まれる。現状分析の切り口からは、行政の問題意識や打ち出す施策の根拠が見えてくる▼もちろん、役所仕事だから政権の意向も反映される。今年度版の環境白書は、脱原発依存を掲げた民主党政権下の昨年度版と比べ、原発事故による環境汚染や生産活動へのダメージなどの記述が後退したと報じられた▼白書類は200ー300頁の大部だが、いまは各省のHPからダウンロードできる。仕事に役立つ情報もふんだんだが、暇つぶしで読んでもそれなりに面白い。取り上げるテーマや表現に違和感があれば、背後に潜む事情の有無を勘ぐってみるのも一興だ。


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