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注目される北極圏の海氷縮小
ロシアが北極海氷上に置いた環境観測基地「北極40」が水没の危機に瀕している。同国政府は23日、原子力砕氷船を派遣して基地にいる16人の科学者を脱出させると決めた。基地は昨年10月に設置されたが、異常な高温で氷の融解が予想以上に進んだという▼北極圏の海氷は年々縮小している。それによって北極海航路に注目が集まっている。昨年12月、ロシアのガスプロムがノルウェーから北九州まで液化天然ガス(LNG)を輸送してみせた。スエズ運河経由より航行距離を4割短縮できた▼欧州と太平洋を結ぶ新航路は魅力的。実現を待望する声は多い。石油など海底の地下に眠る資源開発への期待感も募る。軍事・安全保障面では、米ロや北欧、日中韓など各国が戦略見直しを迫られる。海氷縮小の影響は広範囲に及ぶ▼環境保全の立場からは、懸念と危惧の声が強い。海氷縮小自体がまず、温暖化の証左。それにともなう海面上昇、北極圏の生物多様性への悪影響などが指摘されている。環境負荷を最小化しつつ、いかにして利便性を高めるか。常に突きつけられる課題にここでも直面する▼さて、きょう27日付で環境特集をお届けする。産業界の環境課題を解決するには、サプライチェーン全体を通じて最適化を図るという視点が不可欠。そんな論点で諸問題を考察している。