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着実な実行で回復感を確実なものに
政権交代に端を発した円安・株高傾向、さらにデフレ脱却への期待感が膨らみ、企業業績に明るい兆しがみえている。発表を終えた3月期決算企業の今期業績予想をみても増収増益とする企業が多い。1-3月期の国内総生産(GDP)が事前予想を上回るなど個人消費の改善も期待できるところだ。ただ、実体経済に浸透するには時間を要するとみられ、先行きを楽観視する企業は少ない。
ファイン・スペシャリティ企業の3月期業績は明暗が分かれた。主要顧客である自動車や電機産業は国内市場が伸び悩む一方、東南アジアを中心とした海外は販売数量が拡大。また、スマートフォンやタブレット型パソコンを顧客に抱える企業は数量増の恩恵を受けたが、同じ電子材料でも従来型の家電関連を主力用途とするところは厳しさが残った。収益面では、コスト削減といった従来から取り組む体力強化策が奏功した企業があれば、原料高を背景に損益面を圧迫された企業も多い。
各社とも今期の市場環境について、安倍政権の経済対策による公共投資の増加に加えて、円安効果にともなう企業の設備投資の増加などに期待。さらに、消費税率引き上げ前の駆け込み需要も一時的ではあるが収益の押し上げ要因となろう。これまで需要を支えてきた中国など新興国の動向からは目が離せないものの、米国が確実に回復傾向をみせるなど、やはり今後も海外に成長を求めていくことになるだろう。
ファイン・スペシャリティの中でも、国内市場を主対象に事業を展開している中小規模の企業は、自動車など輸出型産業のように円安効果は受けにくい。反対に、円安によって今度は原材料の輸入価格の上昇が懸念され、無機薬品など原料の海外依存度が高い企業は収益圧迫要因として重くのしかかる。
こうした中で、確実に需要が拡大している分野もある。ファイン・スペシャリティの代表的な業種の一つである塗料に関しては、東日本大震災の復興需要の本格化から、東北地方を中心に道路用塗料などの出荷量が拡大しているという。さらに、節電機運を背景に遮熱塗料の出荷も伸長。スマホなどの台頭で伸びているタッチパネル用ハードコート材では耐指紋性、またギラツキ防止などの機能を付加した製品開発などが相次ぐ。
決算内容と併せて中期経営計画の発表も相次いだ。この間の不透明な環境下で策定した事業戦略について、成長分野の需要を取り込みながら、いかにプラスアルファの成果に結びつけることができるか。回復期待感を確実なものにするためにも着実な計画実行が望まれる。