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「名実逆転」から脱却して経済再生を
1-3月期国内総生産(GDP)は、民間の事前予測を上回る高い伸びとなった。外食やレクリエーション需要、自動車販売など個人消費の伸びに加えて、対米向け輸出増が貢献した。昨年12月に発足した安倍政権の経済政策「アベノミクス」効果が表れたが、政府の目指す2013年度の経済成長目標2・5%達成には、企業の設備投資など実体経済回復の道筋をより大きくすることが迫られる。
内閣府が16日公表した13年1-3月期のGDP速報によると、実質成長率は前期比0・9%(年率換算3・5%)、2四半期連続のプラス成長となった。内需の寄与度が0・5%、輸出から輸入を差し引いた外需の寄与度が0・4%だ。
民間調査機関の事前予想平均値は0・7%、輸出の回復が民間予想以上だった。内需の牽引役を果たしたのは個人消費。株高など資産効果によって消費マインドは順調に回復した。住宅投資も堅調に推移して4四半期連続、公共投資の伸びはスローダウンしたものの5四半期連続でプラス成長となった。これに対し民間設備は5四半期連続のマイナス。減少幅は縮小しているものの、今後の景気回復を占うポイントになろう。
もう一つの課題はデフレ脱却が道半ばということだ。1-3月の名目GDPは0・4%(年率換算1・5%)、09年1-3月期から17四半期連続で名目が実質GDPを下回る「名実逆転」状態から脱却できない。
それでも、アベノミクス効果による円安と株高が実体経済に反映してきたと評価できるだろう。企業の設備投資回復に不透明感は残るものの、4-6月期は補正予算執行による公共投資の拡大や高水準住宅投資などの追い風を受け、前期比年率3%台の成長が可能という予想もある。甘利明経済財政担当相は「異次元の景気回復が始まった」と自賛、13年度の名目成長率2・7%達成に自信を見せた。
名実逆転を解消できれば16年ぶりとなる。期待先行から実体経済回復につなげるには民需主導の持続的成長が必要だ。企業マインドは好転しているが、業績に本格的に反映されるのは下期からという見方が大勢である。自動車は円安効果もあってV字回復を見込んでいるが、デジタル民生機器不振の続く電機業界は事業構造改革の途中段階にある。化学産業は高機能部材事業の立て直し、基礎化学品の収益改善が迫られている。
政府は6月中旬を目標に新たな成長戦略を策定する。産業再興・戦略市場創造・国際展開の3つを軸に推進する方針だ。総花的政策に陥らず、優先順位やメリハリを付けて日本経済再生を実現してほしい。