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2013年05月01日 前へ 前へ次へ 次へ

トクヤマの山口弁辞典

 日本は南北に長く、気温の差も大きい。明治時代以前は全国にたくさんの藩がありそれぞれの文化を育んできたから、方言が実に多様だ。広く括れば東北弁や九州弁であっても、その地域の中でさらにいくつにも細分化される▼方言の多様性は文化の多様性であり、日本全体の活力につながっている。だから、共通語一色に染まっていくようなことがあったらむしろ憂うべきことだと考えたい。けれども、言葉が違うとコミュニケーションが成立せず、関係がぎくしゃくしたり、間違った方向に人を動かさないとも限らないから、対策は必要だ▼トクヤマの二つの試みがおもしろい。一つは採用情報サイトにある"トクヤマ辞典"というウェブページだ。社内で使われている業界用語、職種用語、オリジナル用語を集めている。『ジャパン』日本酒、『山』トクヤマ協力会の業者の事務所、『ウナ』至急、などだ▼もう一つは、社員教育担当者がつくった"山口弁辞典"。『しあわせます』助かる、『ごしんぱいです』おつかれさまです、『みてる』なくなる、『あずる』持て余す。県外からの新入社員には、先輩や近所の人の言っていることがよく分かるようになったと好評らしい▼共通化と特殊化。その妙なるバランスがどんな世界においても大切だ。グローバル経済の中ではなおさらに。


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