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解消されない内外価格差対策を急げ
日本の工業製品や産業向けのサービス価格は、世界でも圧倒的に割高で、その格差が広がっているという調査がまとまった。米国、ドイツ、韓国、台湾、中国の5地域カ国と比較した平均内外価格差は、エネルギーを含めた工業製品1・61倍、産業向けサービス3・78倍という高さだ。調査時点が超円高だった2012年7-9月期だったこと、財・サービスの品質・スペック、取引条件の違いということを割り引いても、高コスト構造が日本の産業競争力に影響を与えていることは間違いない。
経済産業省は93年から内外価格調査を行ってきた。今回は工業製品で223、産業向けサービスで61を対象に実施した。
12年度の内外価格差は2・37倍、とりわけ産業向けサービスの高さが格差を広げた。中国の3・39倍、台湾2・59倍、韓国2・41倍と東アジア地域における割高が著しいが、米国より1・81倍、ドイツより1・65倍と6地域の中で日本の高価格が際立つ。最近5年間の推移を見ると、中国との内外価格差は縮小しているものの、米国やドイツとの価格差は広がる傾向にあり、韓国や台湾とは09年以降横ばいに推移している。
割高の原因となった産業向けサービス価格では、格差の少ない米国と比較しても2倍以上、中国とは6倍を超える高さ。これに対し工業製品の内外価格差は平均で1・61倍、中国との価格差1・91倍からドイツの1・28倍まで開きはあるにしても日本が最も割高。工業製品をブレークダウンすると、素材は1・43倍、加工・組み立て1・91倍、エネルギー1・69倍となる。エネルギーはドイツより割安だが、それ以外の製品・地域はすべてが1倍以上となった。
化学製品の内外価格差は1・46倍で、素材の平均に近い。5地域との比較でも1・57倍から1・29倍の範囲に収まる。製品別には酸化チタン、エチレン、プロピレン、EG、AN、SMなど基礎化学品は国際価格に収れんされたが、ポリオレフィンは相対的に割高である。
これに対してパイプ、フィルム、シート、PETボトルなどを調査したプラスチック製品は平均1・05倍と、内外価格差はほとんどない。台湾や中国よりは割高だが、米国や韓国よりは割安、ドイツとは同じレベルとなった。
取引条件の違いのほか、超円高の時期と重なり日本の割高が強調された。最近の円安は内外価格差縮小に向かう可能性があるが、原料価格上昇を受けて製品値上がりも予想される。日本の製造業にとって内外価格差は大きなハンディだ。競争力回復に向け政府と産業界が一体となった取り組みが急務である。