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国内リサイクルにインセンティブを
繊維製品や食品トレイ、文房具、日用品などさまざまな用途でリサイクルされるPETボトル。近年は飲料用ボトルへと再生利用するボトルtoボトル(BtoB)も本格的に始まった。ただ、国内で回収されたPETボトルの半分以上は海外に輸出されている。リサイクル技術の高度化を背景に再生用途の拡大が期待されながら、国内での循環利用量は伸び悩んでいる。
容器包装リサイクル法に基づき、市町村が家庭から分別回収している使用済みPETボトルの量は年間約30万トン。このうち約20万トンが日本容器包装リサイクル協会に引き渡され、入札で落札した再生事業者がリサイクルしている。残りは市町村が独自に処理しているが、多くは買い取り価格の高い中国などに輸出されている。
これに対し、国内の再資源化能力は約40万トンある。1年間に約60万トンのPETボトルが販売されているが、オフィスやスーパー、自動販売機脇で排出・回収される事業系PETボトルもほとんどが輸出といわれ、処理能力との間に大きなギャップが生じている。再生事業者はPETボトルの確保に頭を悩ませており、この結果、市町村回収PETボトルの落札価格も上昇を続けてきた。
2012年度の平均落札価格は過去最高の1キログラム当たり49円となったが、年度初めにポリエステル市況が急落したことを受け、再生PET樹脂価格は大きく下落した。入札でPETボトルの引き取り価格が固定されている再生事業者の採算を圧迫するとともに、割安感の出たバージンPET樹脂へのシフト、リサイクル製品の販売不振も起きた。採算の大幅な悪化と在庫の急増により、市町村からの引き取りを辞退せざるを得ない再生事業者が相次いだ。
PETボトルは石化原料価格の変動影響を受けやすい。昨年度の混乱は市況を読み違えて高値入札した一部の事業者の責任とする声もあるが、現状は高値でなければPETボトルを確保できない。その後、想定外の市況下落が起きたのが実態だろう。市況変動に対応できる入札制度の検討が始まったが、国内向けの回収量が増えない限り根本的な問題解決は難しい。
軽くすすぎ、キャップやラベルを剥がして捨てられているPETボトルは、消費者により生み出された良質な国産資源。BtoB技術開発によって、高品質の再生PET樹脂も供給されているが、市場ではバージンPET樹脂よりも割安な再生原料とみる向きがまだまだ多い。国内循環を促すには、PETボトルを循環資源と捉え、国内リサイクルにインセンティブを与えることも必要だ。