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海外太陽電池メーカー 日本市場の勢力図に変化も
サンテック、破綻問題で影響必至
ハンファ、インリーが拡大に意欲
日本の太陽光発電(PV)市場における海外太陽電池メーカーの勢力図が様変わりしそうだ。中国サンテックパワーの経営破綻問題はパネルメーカーの財務体質が問われることになり、シェア争いに影響を及ぼす可能性がある。一方、韓国ハンファ・グループや中国インリー・グリーンエナジーは、国内市場シェアで10%相当と予想される400メガワット以上のモジュール出荷を計画。加カナディアン・ソーラーは設計・調達・建設(EPC)など川下事業で存在感を高めようとしている。
※顧客離れ引き起こす経営不安※
中国サンテックパワーの経営破綻問題が業界に波紋を広げている。太陽電池モジュールの供給過剰や米国の反ダンピング関税などが影響し資金繰りが悪化。赤字経営を続けるなかで、子会社の無錫サンテックパワーが破産手続きを開始した。今後、無錫サンテックは政府の支援を軸に再建を図る見通し。
日本の事業については他のサンテック関連会社からモジュールを調達するため、「製品の生産・供給は従来通り維持される」(サンテックパワージャパン)とする。ただ、「長い製品保証を実施する太陽電池メーカーは、企業の存続が大前提。経営不安はユーザー離れを引き起こす」(システムインテグレーター)といった声が大多数を占める。サンテックは日本市場で外資系太陽電池メーカーでトップシェアとされる。今年は「シェアを追わず、住宅用途を中心に収益を重視した戦略にシフトする」(サンテックパワージャパンの山本豊社長)としているだけに、市場シェア争いにも大きな影響を及ぼしそうだ。
※買収をテコに住宅分野を開拓※
一方、日本で存在感を高めそうなのがハンファ・グループとインリー・グリーンエナジー。ハンファ・グループは経営破綻した独Qセルズを買収し、ハンファQセルズジャパンを発足。従来のハンファ製モジュールで産業用途の提案を加速するだけでなく、旧Qセルズ製の高品質モジュールで住宅分野を開拓する。今年内に日立製作所が着手するEPC事業へのモジュール供給も本格化する見通しで、400メガワット以上のモジュール出荷を計画している。
また、昨年上半期に世界シェアトップに浮上したインリー・グリーンエナジーは、大規模太陽光発電設備(メガソーラー)を中心に攻勢をかける方針。住宅用でも日立アプライアンスが提供する住宅用PVシステム向けにモジュール供給を開始するなど勢いに乗る。日本市場でも首位を目指す考えだ。
※土地確保からEPCまで対応※
中国JAソーラーは今年、前年比4倍に相当する国内出荷量300―400メガワットを計画。中国トリナ・ソーラーは低圧連系で設置が可能な50キロワット未満のシステム販売を中心に前年比5倍となる150メガワット以上のモジュール出荷を予定する。
カナディアン・ソーラーは全世界で土地確保からファイナンス、EPCなどを含めたプロジェクトビジネスを強化中。日本では200メガワット以上のモジュール出荷を計画するが、製品販売にとどまらず川下事業の売上比率を%まで高める意向を示している。
(加藤木学)
(了)
【写真】インリー・グリーンエナジーが供給する太陽電池モジュール