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国内香料大手 アジア展開 第2ステージ
需要取り込みへ能力増強研究開発、営業力強化も
日本の大手香料各社がアジア市場の成長力を背景に、生産能力増強や営業の強化に向け活動を第2ステージに移す。高砂香料工業が今秋、シンガポールの新生産拠点(写真)を稼働させ、小川香料も今春に戦略的事業拠点を新設する。長谷川香料は中国・蘇州の第2期工事を開始するとともに、東南アジア地域を含め需要拡大に対応する体制を整える。欧米系大手との競争に打ち勝つため、東洋人共通の感性を生かした差別化商材の開発、迅速なデリバリーによるサービスを充実させアジアでのプレゼンスを高める。
※高成長続く市場※
香料のアジア全体の市場規模は約5000億円と推定される。とくに東南アジアではインドネシアやベトナムをはじめ、新興国の経済成長にともないフレーバーやフレグランス市場が高い成長率を維持している。成長予測では2015年まで年率6―8%が見込まれている。フレーバーは平均7・7%、フレグランスは平均8・3%と予想されている。飲料、スナック類、ベーカリーといった加工食品、化粧品、石けん・洗剤などのトイレタリー製品向けの需要はさらなる拡大が見込まれ、8%以上が続くとみられている。
※地域ごとに対応※
香料ビジネスは生産力を高め供給するだけでは成功できない。拠点ごとに研究開発機能を強化していく必要がある。とくにフレーバーは食文化、慣習から地域や国によって嗜好性が異なり、東南アジアでは「グローバルでありながら、ローカル性のある『グローカル』な取り組み体制が求められる」(高砂香料工業の井垣理太郎社長)。商材のほとんどはオーダーメード品。各社は繊細さを武器とする調香技術、天然物抽出と合成技術、生産力、迅速なデリバリー機能を、日本を含めた拠点間ネットワークを生かすビジネスモデルを推進することで成長市場で優位なポジション確保を目指す。
高砂香料グループは東南アジア事業を20%以上の伸長率で拡大させてきた。今後、一段と存在感を高めることが重要とし、シンガポール拠点をタンジョン・クリング産業団地に移転し拡張する。約30億円を投資し、生産能力を2倍に増強する計画。インドや中東市場もカバーするなどハブ拠点としての機能も強化。インド製造拠点の新設、中国拠点の増強と合わせてアジア市場でトップクラスの香料メーカーを目指している。
※現地人材を活用※
早くからインドネシアで生産を開始し、東南アジア市場攻略を進めてきたのが小川香料。同社もシンガポールの地理的優位性を重要視し、同地で戦略の立案や営業機能を強化する。また、長谷川香料は中国・蘇州工場の第2期工事を15年前半に完了させることを目指している。現在手がける粉末香料に調合香料の生産機能を付加し、フレーバー専用の一大生産拠点とする。研究開発機能のある上海拠点含め「現地人材を積極採用し、育成しながらビジネスを成長させる」(長谷川香料の長谷川徳二郎社長)など、中国市場への対応力強化と同時に東南アジア市場への供給にも対応していく。同社も東南アジアに製造拠点を設ける検討を開始している。
(高橋善治)
(了)