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2013年02月25日 前へ 前へ次へ 次へ

深刻な中国の大気汚染 技術協力の具体化を

 このところ連日、微小粒子状物質(PM2・5)が話題になる。国立環境研究所が21日に発表した分析結果では、1月には最大で3割の測定局で基準値超えの日が観測されたという。西日本の濃度が高いことと合わせて各紙が報じた▼興味深いのは、中国の大気汚染との因果関係の表現の違い。「中国からの飛来が懸念」だったり「大陸からの越境移動」であったり。国環研が「可能性が高い」と断定を避けたせいもあるが、もともとPM2・5は未解明のことが多いためでもある▼シミュレーションデータは越境汚染の拡散を示している。その一方、国内の都市部や工業地域で、これまでも一定の濃度が観測されてきた。状況証拠を積み上げれば、国内分と越境移動分が複合して高濃度になったということだ▼いずれにせよ、中国の大気汚染は深刻である。中国国民、在留邦人の健康への影響も強く懸念される。22日には外務、環境、経済産業の3省の関係者が北京で中国環境部と意見交換し、環境技術協力を申し入れた▼各種のモニタリングから汚染の抑制・除去・浄化、環境対策法規制の制度設計から運用まで、わが国は豊富な技術とノウハウを蓄積する。大気はもとより、土壌環境や水環境のメニューもフルセットだ。既存の枠組みにとどまらない技術協力の具体化を急ぎたい。


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