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業況低迷から抜け出せないプラ加工
第2次安倍政権の経済政策「アベノミクス」によって円高是正や株価高が進み、産業界も明るさを感じているが、課題は実体経済への波及だ。最近の中小企業の業況調査では売上高、利益の減少を予想する企業が増加している。プラスチック加工業界はこれ以上の業況悪化はないとしながらも、回復に向けた足取りは重いと判断している。
日本政策金融公庫が1月に調査した中小企業景況調査によると、売上高DIは前月のマイナス8・3からマイナス15・6に、売上高見通しも同じくマイナス5・3からマイナス9・6にいずれも低下した。利益は同じくマイナス10・3からマイナス11・7と悪化するなど、中小企業はアベノミクス効果を恩恵を感じていない。
化学産業でも同様な傾向が見られる。昨年末に締め切った全日本プラスチック製品工業連合会の景況感調査によると、2012年10-12月の生産・売上高前期比DIは、マイナス19で前期のマイナス25より縮小したものの、製品単価や材料原料単価なども含めた総合判断では、同じくマイナス28から1ポイント改善したにとどまった。
会員企業の4分の1程度の256社から回答によるもので、中堅・中小プラスチック加工企業の経営状態を示しているといえそうだ。ただ、10-12月になると生産・売上高が増加、総合判断を好転したと回答した企業が増えた。住宅関連や医療機器向け製品を主力とする企業を中心に改善傾向が予想される一方、電気・電子・通信部品、自動車・輸送機器部品などを主力とする企業は苦戦しており、業界の二極化も窺える。1-3月見通しは悪化幅は縮小したものの、マイナス22と低迷が続く。
今回の調査では安倍政権への期待、要望に関するコメントも求めた。目立つのは円高是正と環太平洋経済連携協定(TPP)の締結だ。このほか電気料金、法人税減税などに関する要望も多く、「六重苦問題」はプラスチック加工業界にも重くのしかかっている。
この調査時点から、円安も加わってナフサ価格は上昇に転じ、電気料金値上げの動きも広がっている。アベノミクス効果が実体経済に波及しないままに、原材料コストの上昇だけが進むことになると、一段と経営悪化が進むことになりかねない。
プラスチック加工業界は過当競争体質、技能者・技術力不足、輸入品との競合など構造的問題を抱えている。企業の自助努力だけでは解決できない課題も多く、川上の合成樹脂業界やユーザー業界、行政も参加してこれからの加工業界のあり方を考える時期を迎えているのではないだろうか。