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【連載 上】 太陽電池 日本市場の課題
主戦場は再び「屋根」に
付加価値高めて収益確保
昨年7月に施行された再生可能エネルギーの固定買い取り制度を契機に、成長の弾みがついた日本の太陽光発電(PV)市場。産業用途が牽引役となり、陸上に設置するメガソーラーが順調に拡大した。しかし、今年は買い取り価格が引き下げられことがほぼ確実。そこで太陽電池各社はあらためて屋根用途への展開に力を入れ始めた。技術面では欧州で問題となっているPID(電圧誘起出力低下)現象への対応が課題となっている。太陽電池市場の動向を追った。
(加藤木学)
※非住宅用の価格引き下げが必至※
太陽光発電協会によると、2012年度の太陽電池の国内出荷量見通しは前年度比倍増の約2800メガワット。住宅用途が堅調な伸びを示すとともに、産業用途では市場動向に連動しメーカー各社のモジュール出荷量が大幅に増加している。とくにメガソーラー案件の受注獲得が成長の一因となったが、業界内では「一過性のバブル」ととらえる見方が一般的だ。
太陽光発電に適した土地の確保が困難になったことに加え、4月には1キロワット当たり42円の非住宅用の買い取り価格が同30円台後半に引き下げられるとみられる。そうなれば「現状のモジュール価格では採算性が合わない」と業界関係者は口を揃える。また、「日系メーカーの出番は確実になくなる」(大手部材メーカー)との見方もある。
※ソリューション展開進める日系※
ただ、多くの日系メーカーはこの事態を織り込みずみのようだ。「メガソーラーには積極的に参入しない」(パナソニック)、「太陽電池はスマートハウスのキー製品」(三菱電機)といった姿勢を崩さず、住宅用途や中小規模の屋根設置型産業用途を主軸に据える方針。その際、限られた土地面積で最大限の発電量を得られる高性能モジュールや蓄電機能付きシステム、長期保証制度の充実、「HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)など周辺機器を組み合わせたソリューション展開を推進する」(シャープ)方向性で一致する。
※外資系は量重視から路線を転換※
一方、これまで格安のモジュール価格を強調してきた外資系メーカーも、高付加価値路線へシフトする意向を示している。ハンファ・ジャパンは買収した独Qセルズのモジュールを核に、リチウムイオン2次電池(LiB)による蓄電機能を搭載した住宅用PVシステムの投入を計画。4月には茨城県つくば市にテクニカルサポートセンターを開設するなど、アフターサービス機能を強化することで日本市場でのシェア拡大を目指す。
サンテックパワージャパンではモジュールの出荷量拡大路線から一転、収益性を重視した経営に転換。住宅用を中心市場と位置付け、蓄電池などとの組み合わせによる付加価値の高いPVシステムの提案を強化する。
東芝に住宅用モジュールを供給する米サンパワーは、同用途で前年比2ケタ%増の出荷を目指すとともに、産業用途の本格的な開拓に乗り出す。とくに容量10キロワット時以上の屋根置き用途として、モジュールやフレーム、設置システムを一つの組み立てユニットとして打ち出す。変換効率の高さと合わせて設置の容易さを訴求していく。
(続く)
【写真説明】太陽電池各社は高い変換効率を生かし、限られた設置面積で最大限の発電量を追求する(東芝が独占販売する米サンパワー製モジュール)