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2013年01月29日 前へ 前へ次へ 次へ

食品機能表示で新産業目指す北海道

 2013年度から北海道独自の食品機能性表示をスタートさせるため、制度設計が大詰めを迎えている。早急に原案がまとめ、4月実施を目指している。これまで北海道と縁のなかった企業からの関心も高い。規制緩和の対象となる総合特区指定の優位性を生かし、ほかの地域では真似できない北海道の健康食品業界やバイオ産業界の健全な発展につながるコア拠点としての存在感と求心力を高め、これからの日本をリードするフードクラスターの役割を担ってもらいたい。
 新たな制度は、北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区(フード特区)の一環として、北海道庁を中心に専門委が策定作業を進めている。国際戦略総合特区は国により全国7カ所指定され、規制緩和や税制・財政支援など受けることができる。北海道が申請したフード特区は、札幌・江別地区、函館地区、帯広・十勝地区の3エリアで構成、国際競争力ある食品産業の創出を目指している。
 独自の表示制度の対象となるのは、健常者に対する安全性が確認され、国内外のピュアレビューの付く学術論文に掲載されたエビデンスのある成分やエキス(組成物)を配合した加工食品。これまで検討された原案では、道内製造だけに限らないが、道内でヒト介入試験の実施や研究機関との共同研究成果物、事業拠点が持っていることを申請条件としている。
 薬事法や健康増進法などの規制によって、特定保健用食品制度のような疾患との関わりを示す文言や具体的な改善目的の表記はできない。特定成分・素材について「健康でいられる体づくりに関する科学的な研究」が行われている旨の表示が認定される予定だ。こうした表示になれば、北海道発の製品が国民の信頼を得るための強力なブランド育成が重要になる。認定品の購入者が飲食して健康維持の機能を十分実感できるか、否かにかかってくる。科学的評価を判断する審査組織の責任は重い。また優れたマーケティング力発揮の能力も大切である。
 健康食品をめぐっては消費者庁の目の届かないところで、虚偽の宣伝文句の用いられることをよく耳にする。健康と関連する明確なエビデンスを確保したメーカーの素材が市場に受け入れられた場合、これにあやかり心ない業者が濃度や純度、品質に差のある類似素材を配合した食品を販売する。成分の持つイメージだけを宣伝力で膨らませ、購入させてしまうケースが後を絶たない。北海道による表示制度は認定品をまとめる指導力、差別化の仕組みをきちっと確立し、独自性をいかに担保していくのか、手腕が試される。


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