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【連載 下】特許切れ迎えるGM作物
資産利用への道筋示す
国際アグリバイオ事業団(ISAAA)の統計によると、米国はGM作物栽培面積が6900万ヘクタールと世界で最も広い国である。米国農務省(USDA)の発表では、2012年に作付された大豆の93%、ワタの94%、トウモロコシの88%がGM品種。開発途上国のGM品種の受け入れも毎年増加し、年の商業栽培から栽培面積は当初に比べ100倍近くに拡大した。GM品種は食料安全保障や農業の持続可能性、気候変動に対応するとともに、環境負荷低減に貢献できることが普及の要因となっている。
※GEMMAが発効※
特許切れ後のGM作物の取り扱いに関する協定「Accord」を構成する協定書の1つであるGEMAAは昨年11月、米バイオテクノロジー産業協会(BIO)、米種子貿易協会(ASTA)とBASFプラントサイエンス、バイエルクロップサイエンス、ダウ アグロサイエンス、デュポン子会社のパイオニア・ハイブレッド・インターナショナル、モンサントの大手種子メーカー5社が署名し発効した。GEMMAは特許が失効するGM作物・種子の市場形成とそのアクセスに関する取り決めを盛り込んだ。バイテク種子メーカー、スタック(掛け合わせ)品種の開発を含めたバイオ形質の利用を目論む後発品(ジェネリック)種子メーカーの双方にトラブルがないようにする協議するための権利設定や締結すべき事項を定めている。
GEMAAでは、登録製品の「PRP(独占登録資産)」を所有するバイテク種子メーカーは一定のプロセスに従い、バイオ形質を利用したい種子メーカーが形質や独占登録資産にアクセスできるようにしなければならないとしている。
GEMAA発効により、バイテク種子メーカーは特許失効の3年前に通知を行い、(1)単独で自社の世界各国の登録を維持する(2)世界各国の登録の維持と管理責任を他社と共有する(3)登録の維持責任を放棄する?のなかから戦略を選択できる。登録の維持には費用がかかり、安全性データの更新などが必要になる。バイテク種子メーカーは最終製品の販売後、最低4年間は全市場で責任を負うことなどが明記されている。
※補償の仕組み設定※
ASTAは北米で種子の製造販売、育苗などの企業約750社が参加する組織で、米国の作物や種子の貿易を含め流通における重要な部分を握っている。BIO、大手バイオ種子メーカー、貿易取引業者、農業生産者による協定の第1弾が整備されたことで、懸念材料となっていたGM種子の特許失効問題への対応が始まったといえる。
今月に入って、米国最大の農業団体である米国農業連合会(AFBA)がこの協定作業への支持を表明。13年に発効を目指しているデータ使用と補償の合意に関する協定書のDUCAは策定作業が進んでおり、AFBAの支持はこれに弾みがつく。PRPがあらゆる目的に使用されることを想定しアクセスできるようにすること、詳細なデータへのアクセス、補償の仕組みが交渉を通じ確立できるようにすること、必要に応じ仲裁役に委ねられるようにすることなどが内容として考えられている。
(了)
【写真説明】GM作物の栽培は米国をはじめ世界各国で拡大している(日本モンサント提供)