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【2013 挑戦】三井化学 田中稔一社長
M&A含めて積極果敢に
▼...昨年を振り返ってください
「4月に岩国大竹工場で事故を起こし、みなさまに多大なご迷惑をおかけした。M&A(合併・買収)を含め攻めの経営を実施しようとした矢先の事故で、足踏みせざるを得なかった。近く抜本的な安全対策をまとめ、公表させていただく予定だ。参考にしていただければ幸いだ」
▼...今年の重点施策は
「昨年できなかった分を含め今年は積極果敢な経営をしていく。M&Aも含めてポートフォリオを転換していく。リーマン・ショック以降、価値観が変化し、どの事業が本当に儲かるか分からないような状況だが、大事なのはスピード。当社が狙っているのは景気変動に左右されにくい事業構造の構築だ。そのスピードを加速するため昨年、高付加価値ポリマー群、高機能製品群、フェノール・チェーン製品群の3つの重点分野に経営資源を集中することを決めた。M&Aには750億円の資金を確保しており、慎重に検討したうえで実施する考えだ」
▼...フェノール事業の戦略は
「量的な意味ではなく競争力で世界トップの体制を築いていく。誘導品のラインアップでは2013年度中に新規投資の意思決定したい。原料面では安価原料の安定調達に向け内外のメーカーとの提携も考える。シンガポール拠点は同国政府の用役コストの改善策に期待している」
▼高付加価値ポリマー、高機能製品群は
「高付加価値ポリマーは中国にEPT(エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム)拠点新設を決定するなど積極果敢にやっているが、さらに収益を伸ばしたい。高機能エラストマーのタフマーではコスト競争力を高めた次期プラントの建設を検討している。一方、エンプラ系は複数のオンリーワン製品を展開しているが、外部との提携も含めもうちょっと大きな枠組みが必要だ。高機能製品のうち、農薬は今後上市する5つのパイプラインに期待しており、海外の販売ルートを拡充しているところ。国内市場が伸びないなか、TPP(環太平洋経済連携協定)の影響で再編が起こるようなら当社も考える」
▼...研究開発とM&Aのバランスは
「研究開発は化学企業の心臓だ。毎年何百億円もつぎ込んではいるが、M&Aの方が効果的ではないのかという自問自答も必要だ。R&D部門こそ外に出て揉まれ、当社が本当に世界トップレベルなのか知る必要がある。シンガポールに拠点を設置したのもそのためだ」
▼...今年度が中計の最終年となります
「当面の最大の目標は営業利益1000億円の達成。13年度での実現は難しいが、ここまで作り上げてきた戦略は何ら間違っていない。ここにきて社員の危機感も本物になってきた。15年近傍での目標達成に向け全社一丸となって今年は飛躍したい」
(佐藤豊)
●記者から一言
11年度下期に営業赤字に転落し、12年度は岩国大竹工場の爆発事故を起こすなど厳しい事態に直面してきた三井化学。「苦しいときこそ必要なのは一致団結の気持ち。社員が下を向いてしまうのが心配だった」と語る田中社長は、昨年実施した3400人もの社員との対話を通じ手応えをつかんだ様子。「どん底の経験を」バネに、石化系事業中心のポートフォリオから景気変動に左右されにくい事業構造への転換を急ぐ。