2012年12月の記事を読む
2012年11月の記事を読む
2012年10月の記事を読む
2012年9月の記事を読む
2012年8月の記事を読む
2012年7月の記事を読む
2012年6月の記事を読む
2012年5月の記事を読む
2012年4月の記事を読む
2012年3月の記事を読む
2012年2月の記事を読む
2012年1月の記事を読む
2011年12月の記事を読む
2011年11月の記事を読む
2011年10月の記事を読む
2011年9月の記事を読む
2011年8月の記事を読む
2011年7月の記事を読む
2011年6月の記事を読む
2011年5月の記事を読む
2011年4月の記事を読む
2011年3月の記事を読む
2011年2月の記事を読む
2011年1月の記事を読む
2010年12月の記事を読む
【連載(上)】商機広がる非在来型資源、動き出す日本エンジ各社
シェールガス革命など非在来型資源がクローズアップされている。この動きを注視し事業機会を広げようとしているのが日本のエンジ業界だ。川上から川下までプラントの受注機会は大きく膨らんでいる。北米を中心とするシェールガス、その誘導品が当面の大きなビジネスチャンスだが、メタンハイドレード関連のエンジ事業も視野に入ってきた。(石井惇子)
[北米シェールガスに挑む]
現地企業との協業で打開
※新規案件目白押し※
北米でシェールガスの生産が急拡大している。安価な天然ガスを求めて投資に向けた検討も始まった。川上の生産設備から川下の化学プラント、輸出基地まで新規の建設案件が目白押しだ。日本のエンジニアリング、プラントメーカーは2000年代の中東における建設ラッシュでは大型設備を建設するなど存在感を際立たせた。欧米メジャーが本拠を置く北米でもこの投資機会を見過ごすわけにはいかない。
北米のシェールガス鉱床は大陸全土に広がっており、カナダの埋蔵量は1000tcf(兆立方フィート)、米国の陸上での回収可能埋蔵量は536tcfと推定されている。米国ののシェールガス生産量は06年から10年まで年平均48%で増加し、現在では天然ガスの約3分の1を占めるまでになっている。安価なガスの輸出に向け、開店休業状態の液化天然ガス(LNG)受け入れ基地の転用プロジェクトが始動。カナダでは初のLNG輸出に向けて新たな基地の建設が始まったところだ。
※輸出拡大に懸念も※
今月5日、米エネルギー省が第三者機関に依頼していたLNGの輸出拡大の影響に関する調査報告書が提出された。米国では国内ガス価格の上昇を懸念して輸出拡大の是非を巡り係争が続いており、現在動いている案件はサビーヌパスだけ。報告書は経済的な利益の観点から輸出を支持する内容で、現在申請されている件のプロジェクトが承認に向けて一歩前進した。ただ、最重要課題とするエネルギー自給の確保に関する政治的議論は来春以降となる。
また、LNGの生産コストは流動的で事業者は投資の最終決定を下しにくい。エンジニアリング企業は「シェールガス革命によってただちにEPC(設計・調達・建設)の受注増にはつながらない」との見方が一般的だが、北米に大きな商機が存在することには変わりない。
※欧米勢とどう対抗※
欧米の大手プラント関連企業が本拠を置く北米に日本企業が単独で進出するのは至難の業。東洋エンジニアリングは「現地企業と協業するのも方法の1つ」としてアンモニアで40年来ライセンシーとなっているKBRや、エチレンプロセスで50年来のライセンシーとなっているルーマスとの協業により「北米の肥料・エチレンプラントEPCに参入する」構えだ。
同社は昨年12月にカナダの現地法人がオイルサンド製油所のFEED(基本設計)案件を受注しており、今下期には同EPCとオイルサンド開発で1件500億円超の案件受注を見込む。日揮は北米でシェールガス鉱区の権益を取得したほか、シェールガス由来の石化プラントのFEED案件に複数取り組んでいる。
IHIは「シェールガス革命で大型液化プラント市場が拡大した」として、実績が求められる液化施設EPCへの参入を目指す。7月に米大手エンジニアリング企業アーカー・ソリューションからガス関連の陸上EPC事業を買収。買収企業と立ち上げた新会社で液化施設のFS(企業化調査)やFEEDを複数受注している。
各社は北米での天然ガスブームは「中東ほど長くない」とみる。短期決戦に備えた仕込みは着々と進められている。