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厳しさ増す経済情勢への対応を急げ
政府は先週、11月の月例経済報告を発表したが、「(景気は)このところ弱い動きとなっている」と4カ月連続で下方修正した。野田佳彦首相は閣議で、今月中にパッケージとしての経済対策を策定するように関係閣僚に指示した。衆院総選挙を控えるが、これ以上の経済悪化に歯止めをかける切れ目のない対策を期待したい。
収束の兆しが見えない欧州経済危機、尖閣問題を引き金に中国の反日感情などによる海外経済の減速に加えて、円高定着や個人消費の鈍化などで景気回復の先行きが見えない状態が続いている。
月例報告の下方修正は、7-9月期の実質国内総生産(GDP)で、民間設備投資が前期比3・2%という大幅減となり、設備投資の判断を「弱含んでいる」としたことが背景にある。また、個人消費についてはエコカー補助金の終了などで「弱い動き」という表現に引き下げた。このほか、企業収益については「製造業を中心に頭打ち感が強まっている」に、雇用情勢は「厳しさが残るなかで、このところ改善の動きに足踏みがみられる」と、それぞれ判断を引き下げた。
一方、海外経済について今後のリスク要因として米国の「財政の崖」を明記する一方、欧州や中国などの不確実性の大きさを指摘、世界経済のさらなる下振れにも言及している。こうしたなかで、月末に政府と日銀が共同文書を作成した背景に、デフレ脱却が確実となるまで強力な金融緩和の継続が必要との判断がある。
このところの景気悪化は、化学産業にも如実に反映されている。1-月のエチレン生産は504万トンと、前年同期比10・2%という大幅な落ち込みになった。また、1月末時点のエチレン設備の平均稼働率は83・8%と、前年比で4ポイント近く後退、エチレンセンターの危機感が強まっている。自動車や電機など需要業界の停滞に加えて、円高および主要製品のスプレッド縮小が事業収益を圧迫しているのが現状だ。これ以上のセンターの稼働率低下は、収益悪化が一段と進む。
政府はすでに経済危機対応・地域活性予備費や復興予備費の積極的な活用を決める一方、月末までに規制改革など財政措置によらない経済活性化策を含めた「パッケージとしての経済対策」を打ち出す方針だ。
"リーマン・ショックとは全く異質の経済危機"への対応は、これまで効果的な手が打たれないままに推移してきた。衆院解散という大きな政治的な転換期を迎えているが、経済再生への衆知を集めた総合的な対策が途切れることは許されない。