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2012年08月31日 前へ 前へ次へ 次へ

BASF成尾友良氏のさわやかな転身

 60歳を超えて親会社の社長から関係企業への転出。普通、悠々自適へのカウントダウンのスタートと、これまでの取材経験は教える。無論そうではない人もいる▼今年4月BASFジャパンの社長を退任し、エヌ・イー ケムキャットに転じた成尾友良氏は「当社の仕事の重要性に対するBASFの認識を具体的に変えること」が仕事と意気軒昂だ。日本の自動車メーカーのスペックインが、実際の製品供給と比べて低く評価されることを、目に見える形で変えようとしている。「会社の体質も変えたい。人も育てたい」とも▼11年前、伊藤忠商事の東欧駐在員時代にBASFにスカウトされ、日本人として初めて日本法人社長に就任した。以来、BASFの事業構造転換に沿って、BASFジャパンの企業体質も変えてきた。住まいはBASFが田園調布に所有し歴代社長が住んだ邸宅から、世田谷のマンションに移る。通勤は運転手付のベンツから、バスとJRに代わる▼個人の生活としてはビッグチェンジだ。悠々自適へのカウントダウンが始まってもおかしくはない。恐らくこういうところに人の真贋があるのかもしれない。成尾氏は伊藤忠時代の上司の言葉「金の匂いが分かるようになって一人前」を「今、その言葉の重要性を感じる日々」だ。進化する人に"定年"は無縁のようだ。


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