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【連載】中国ポリエチレン市場 変わり始めた需給構造(上)
中東品が輸入市場を席巻押し出されるアジア勢
中国のポリエチレン需要は年間1600万トン規模に成長した。石油化学製品の自給率を高めようとエチレン生産能力を継続的に引き上げているものの、いまだ輸入は700万トンを超える。その輸入市場はアジア品が主流だったが、ここにきて中東品の割合が大きく上昇している。中国国内に目を向けると、産学官挙げて技術革新に取り組む石炭化学が注目される。とくに石炭からのオレフィン生産(CTO)は安定生産はもとより、コスト競争力をつけ始めた。中国ポリエチレン市場の現状をまとめた。
(上海支局=白石孝佑)
※数量は横ばい推移※
第12次5カ年計画に沿って中国政府が打ち出した「石油化学工業12・5発展計画」および「オレフィン12・5発展計画」では、2015年のエチレン換算需要を3800万トンと予測している。一方、15年末のエチレン国内生産能力は2700万トンとし、10年末の1520万トンから1180万トン引き上げる計画。「需要は年率10%程度の伸びが見込まれる一方、国内生産が同15%増となる。輸入量は横ばいで推移するだろう」(日系商社)というのが大方の見方だ。
ただし、「輸入分のプレーヤーは変わる」(同)。実際、輸入ポリエチレンの原産地をみると中東品が存在感を大きく高めている。近い将来にシェールガスベースで生産された米国品の拡大も見込まれており、長きにわたって中国に輸出してきたアジア勢にとって状況はますます厳しくなりそうだ。
圧倒的な競争優位性を持つ中東の石化製品がアジア、とりわけ巨大市場の中国に大挙して流入することによる需給構造の変化は「06ー07年問題」として市場の注目を集めた。その後、中東におけるプロジェクトの遅れにつれ先送りされてきた。結果としては劇的な変化はなかったものの、徐々に、しかし確実に中東品のポジションが高まっている。
※HDPEほぼ半分※
中国の原産地別ポリエチレン輸入量を09年と11年で比較すると、その変化は明らかだ。低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)とも09年の全輸入量に占める中東品の割合はいずれも3割に満たなかった。それが11年になるとLDPE、LLDPEは4割前後、HDPEはほぼ半数を占めるまでにいたってた。
今年上半期(1ー6月)も、この基調は変わっていない。HDPEは前年同期比11・6%増の約184万トンが輸入された。主要原産地ではイランが同55・4%増でトップに躍り出たほか、2位を確保したサウジアラビアが同24・2%増、4位のアラブ首長国連邦(UAE)が同22・8%増と伸長している。原産地上位5カ国のうち前年比でマイナスとなったのは韓国とタイで、両国に共通するのは輸入平均単価が全体のそれを上回っている点だ。
中国国内生産能力の拡大が続き輸入量の増加が見込めないなかで中東品の存在感が一段と高まる構図は、アジアのサプライヤーに戦略転換を迫っている。「中東勢は包装材料をはじめとした主要用途向けが主軸」(日系商社)といわれる。一方、自動車部材のように品質、安定性などで要求が厳しい用途は、合成樹脂需要に占める割合はまだ大きくない。こうしたなか、他の海外勢は「汎用品でも中国で作れない製品へと切り替える動き」(日系商社)が加速しそうだ。
(続く)