開幕するロンドン五輪と高騰する放映権料
27日に開幕するロンドン五輪、政治を含め落ち着かない雰囲気が漂うなかで日本選手の活躍を期待したいところだ。もっとも、時差の関係からテレビでの観戦は寝不足を強いられることになる▼視聴者にとっての不具合と同様、テレビ局も頭が痛いらしい。放映権料の高騰が生半可ではない。NHKと民放連合が支払う放映権料は、一昨年のバンクーバー冬季五輪と合わせると325億円という▼五輪は本来、開催国にとって国威発揚の場とされてきた歴史がある。これが大きく変化したのが、1984年のロサンゼルス五輪。国威発揚をビジネスで支えるというモデルをつくったピーター・ユべロス組織委員会委員長の名前は、五輪の歴史に深く刻まれている▼ここには、五輪開催を税金で賄うということを国民が拒んだという背景がある。打出の小槌として表舞台にでたのが、放映権料とスポンサーシップだった。ちなみに、この時、日本のNHKと民放連合が支払った放映権料は、1850万ドル。その後、回を重ねるごとに放映権料は跳ね上がる▼テレビ局にとって、この負担の大きさは並大抵ではない。また、放映権の有効活用で今大会から本格化するインターネットの生中継は、競争相手として侮れない。テレビ局は眠い目をこすりながら、視聴者の動静を追うことになる。