FTAで快走する韓国貿易
欧州危機の余波が、これまで高成長を維持してきた中国を含む地球規模に広がる。最早、ギリシャにとどまらずスペインやイタリアの財政懸念も俎上に上り、その緊迫度は高まる▼ウォン安を背景に好調を維持してきた韓国にも、その影響がジワリと押し寄せる。このなかで、韓国・関税庁が公表した米韓FTA発効2カ月間の貿易動向は興味深い。中国経済の減速も加わって、輸出は934億ドル、輸入が890億ドルとそれぞれ前年同期比4・0%、2・3%落ち込んだ▼しかし、対米輸出は112億ドルと11%強、輸入も77億ドルと2%増加した。対米貿易収支はほぼ35億ドルの黒字である。輸出では、FTAの恩恵を被った品目が43億ドルと20%近い伸び。2・5-4%の関税が撤廃された自動車部品は9億ドル強と15%増加している。FTA利用率は6割近い水準だ。面白いのは、対米輸出の18%を占める自動車は関税引き下げが猶予されたが、"期待心理"が働いて31%増▼輸入では、半導体が%、半導体製造装置49%そして航空機・部品は倍増となったほか、オレンジも31%増えた▼この背景には、政府が全国の税関で24時間体制の支援チームを運営、約100万件の通関を迅速処理したことがある。韓国は今、自動車や電子関連で世界の覇を競うが、FTAがそれを下支えしている。