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2012年05月29日 前へ 前へ次へ 次へ

グンゼ・児玉和氏(6月26日就任予定)

心と力合わせて成長を

 ー 社長就任の感想から聞かせてください。
 「ものすごい緊張感がある。(平田弘社長から打診された際)他の選択肢を考えていただきたいと申し上げた。自分が引き受けてよいのか、それが全体最適であるのかどうか考えた。できればもっと若い人にやってもらいたい気持ちもあったが、自分を無にして受けることにした。巡り合わせで重責を担うことになったが、就任することになった限りは全力を尽くして次の人にバトンを渡したい」

 ー 3カ年中期経営計画の折り返し点での就任になります。
 「初年度の2011年度は(大幅減収の)残念な結果に終わった。だからといって最終13年度の目標に向けてやるべきことが変わっているわけではない。今年度にどれだけ挽回し、キャッチアップしていけるかにかかっている。昨年度の状況からは好転してきているので、頑張り次第では最終年度の目標に近づけると思う」

 ー 今後どのような事業に力を入れていきますか。
 「成長なくして会社の発展はない。当社は機能ソリューション事業、アパレル事業、ライフクリエイト事業があるが、大きく伸びるのは機能ソリューション事業だ。ここ数年、事業拡大に向けた設備投資を実施してきている。機能ソリューション事業はプラスチック、エンジニアリングプラスチック、電子部品、メディカルの各分野が主力になるが、どの分野も成長性が高く、当社は特徴的な技術を持っているのが強み。グローバルにも展開できる」

 ー グローバル展開の加速がカギを握りそうです。
 「プラスチックや電子部品、エンプラといった分野では、いまのところ日本の顧客を中心に販売しているが、実際のユーザーは米国や欧州だったりすることがある。今後、発展していけば大きな市場になってくると思う。グローバル化を進める必然性が出てきているといえるだろう」

 ー メディカル分野では中国に新工場を建設する計画です。
 「人工皮膚や縫合補強材などの生産を予定している。(将来的には)できれば中国から東南アジアへ輸出していきたい。メディカルは機能ソリューション事業のなかで成長の期待度が一番高い分野だ」

 ー 経営トップとして、どのような姿を目指しますか。
 「何代かの社長を間近でみてきたが、社長というのは『駅伝のランナー』だ。ただ、駅伝のランナーは区間の距離に合わせて自分のペースで走ればよいが、社長の駅伝だけは全力で走らなければならない。考えれば考えるほど大変だと思う。この区間をどこまで全力で走れるか。箱根駅伝ではないが、タスキを渡すときにその場に倒れ込むくらいの気持ちでやらないといけない」

 ー 箱根駅伝に例えると、いま置かれている状況は何区でしょうか。

 「山登りの5区だろう。一番きついところだ。(駅伝と同様に)自分ひとりでは走り切れない。『全員の心と力を合わせて』がキャッチフレーズになる」
(聞き手=増戸良博)

〈横顔〉
 好きなテレビ番組は「NHKのど自慢」。番組のテーマである「明るく、楽しく、元気よく」がモットーにもなっている。「楽しく仕事をするか、いやいや取り組むかで成果に大きな違いが出てくる」という。持ち前の明るさを武器に、柏原竜二選手のような快走をみせられるだろうか。

〈略歴〉
 〔こだま・のどか〕1972年(昭和47年)大阪府立大学経済学部卒、同年グンゼ入社。06年取締役兼執行役員、08年代表取締役常務兼常務執行役員。12年6月社長就任予定。鹿児島県出身、63歳。


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