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2012年04月17日 前へ 前へ次へ 次へ

急がれる被災地の農業再生

 農水省が、東日本大震災による被災と経営再開の状況をまとめた。東京電力福島第1原子力発電所の事故という複合要因が加わるなかで、農業の復旧・復興の進み方を把握する調査である▼それによると、被災は東北地方を中心に9県、144市町村に及ぶ。被害が集中した東北3県でみると、福島県が34、宮城県31、岩手県20の市町村が被害を受けているが、津波被害では宮城15、岩手11、福島10という状況である▼これを農業経営体でみると、津波被害は宮城県が最大の6060と全体の13%弱、福島県2850(5・6%)、岩手県480(1・4%)という数字だ。問題は、昨年7月調査時点と比較した営農再開の状況である。原発事故に見舞われた福島県は昨年の調査実績は不明だが、営農再開は56%にとどまる。1万7200の営農経営体のうち、7500あまりが手つかずの状況にある▼宮城県では昨年7月の34%から54%へ増加しているが、「未再開」が3340にのぼる。営農不能の理由では、「耕地や施設が使用不可」「生活拠点が定まらない」などが大勢を占めた。もちろん、避難地域の見直しが始まった福島では、これから営農再開への第一歩が動き出す▼復興庁が始動して2カ月が経過した。復興庁は、被災地の農業再生のシナリオを早急に掲げる必要がある。


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