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2012年04月12日 前へ 前へ次へ 次へ

社説を二分する原発再稼働問題

 国論を二分するような難題が山積している。消費増税、原子力発電、環太平洋経済連携協定(TPP)など各紙の社説でひんぱんに取り上げられている▼野田首相の「政治生命をかける」発言もあって、与野党入り乱れ政局になった感もある消費増税に、主要各紙は賛成の立場。GDPの2倍という公的債務を考えると増税は避けられないだろうが、社会保障改革の視点も忘れてもらいたくない▼TPPの社説は減り気味だが、全国紙は推進を鮮明にする。これに対して地方紙は慎重な論調が目立った。突き詰めると、TPPは農業問題であると象徴しているようだ▼社説の論調が二つに割れて激論が続いているのが原発再稼働問題。早期稼働を主張する読売に対し、朝日は安全重視から慎重論を展開している。温度差はあるものの産経、日経も再稼働派、東京は慎重派。毎日が中間的論調と色分けできそう。原発へのスタンスは再生可能エネルギーの位置付けともつながる。今夏の電力需給は、今後の社説にも影響しそうだが、過度な脱原発の危うさは指摘しておきたい▼「読まれない社説」と揶揄され、論旨が明確でないことも多いが、政策当事者へは一定の影響力を持っている。ネット時代になり地方紙の社説も簡単に読める。もっと多様な意見が増えると、社説も面白くなる。


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