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2012年02月20日 前へ 前へ次へ 次へ

電力改革に必要なユーザー視点

 東京電力の経営権をどうすべきか-。政府と東電の攻防がヤマ場を迎えている。枝野幸男経産相は先週、政府が1兆円規模の資本注入を行うには十分な議決権が必要との認識を示した。独立性を維持したい東電には呑み難い条件になる▼議論の行方を注視しつつも、需要側にとって重大な関心事が今後の電力料金。東電が打ち出した4月からの企業向け料金値上げに、需要業界から不満の声が相次ぐ。10月から家庭向けも値上げになれば消費者にはダブルパンチ。不満の声は憤りの声に変わる▼この半年余りで、スマートハウスの実用化が加速している。つい数年前まで「次世代住宅」のイメージが強かったが、震災後の電力不足を契機に住宅メーカーの導入が急進展した。それを政策誘導が後押しする▼省エネ・創エネ・蓄エネがキーワード。その状況をリアルタイムで「見える化」する。電力供給不足が長引き料金も上がる流れのなかで、消費者がエネルギーを賢く使う重要なツールとなる▼電力会社はこれまで、安定供給には力を注いでも、需要家とくに家庭の消費量削減への目配りは十分ではなかった。地域独占に胡坐をかいていたという指摘はまあその通りだが、今後の電力経営のあり方を考えるとき、ユーザーサービスをどう確保していくのかは欠かせない論点になる。


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