進化する自動車
世界初の電気自動車(EV)は1800年代末に英国で登場し、ガソリンエンジン車より数年先行した。日本でも1900年頃に最初のEVが入り、戦後のガソリン入手困難時期には国内メーカー数社から発売されたが、その後に姿を消したという▼時代は移ろい、今再びEVが脚光を浴びている。日産自動車のEV「リーフ」は2011年と12年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。価格は約400万円だが、11年の国内新規登録台数は1万台を超えた▼ガソリンと電気を併用するハイブリッド車(HV)の勢いはさらにすさまじい。トヨタ自動車の小型HV「アクア」は、昨年12月の発売後1カ月の受注が約11万台に達した。当初の国内月間販売目標は1・2万台というから、トヨタも驚いたのではないか▼トヨタは30日、家庭用電源で充電できるプラグインHV「プリウスPHV」も発売した。EVモードの走行距離は約26キロメートルだが、近場はEV、遠出はHVと使い分けできるのは魅力だ▼車の急速な進化の背後にあるのは、エネルギーや環境問題への意識の高まりである。ソーラーパネルなどで電気を家庭で作り、車にも使う。そうしたライフスタイルは自然災害にも強い。電気料金の大幅値上げはエネルギー自給の動きを加速させ、EVやPHVの普及を後押しするだろう。