様変わりした広報宣伝
1970年代合繊企業の広報宣伝に始まり、会社を変わっても約40年広報宣伝業務に携わり、最近第一線から引退した知人からメールが届いた。70年代後半に広報担当者と記者として縁があったこともあり、時代の変遷を改めて感じた▼当時の広報の仕事は新聞記者、雑誌・経済紙のジャーナリストとの付き合いが中心でゴルフや飲酒を通じた接触も多かったという。90年代初めまで景気変動による多少の波はあったものの、メディアにとっても恵まれた時代が続いた▼変化が訪れたのはバブル崩壊。企業は広報宣伝費や交際費削減に取り組む一方、株主重視が鮮明になり、アナリストを対象にしたIR重視が迫られる。企業不祥事も相次ぎ、法令順守やコーポレートガバナンスの徹底も広報の大事な仕事になる▼90年代半ば以降のインターネットの普及も広報宣伝を変えた。情報発信のツールが多様化し、最近ではソーシャルメディアの存在感が増大している▼知人は、これからの広報の使命はグローバル化への対応と指摘する。進出先の従業員に応じたきめ細かな社内広報、想定外の危機対応などで課題は多く、語学力は当然として幅広いスキルが必要となる▼この間の変化にメディアは対応できたのか、正直なところ心許ない。化石にならない努力、こちらも待ったなしである。