IT技術を生かした勤務を
リコーの国内販売会社が来年1月から直行直帰制度を導入するとともに、会社として携帯端末などによるビジネス支援に乗り出す。節電対策を含めコスト削減が狙いだが、こうした制度は、今後広がるのではないだろうか▼節電が叫ばれる前から、大都市および郊外の四方八方から集まって仕事をするという長年の勤務形態に疑問を感じていた。東京都心への通勤となれば、片道2時間以上かかる人も少なくない。1日の6分の1が通勤に費やされることになる。会社が負担する通勤費用も無視できない額になろう▼そこまでして一カ所に集める必要があるのか。もう少し効率的な方法を考えることも必要ではないか。インターネットの普及を契機に企業経営を取り巻く環境は大きく変化した。とくにコミュニケーション手段は劇的に変化したが、それをさらに有効に使うことで"痛勤"を和らげ、企業にとってもコスト低減につながる。一石二鳥だ▼地球の裏側まで瞬時に届くITツールを使って、隣や向かいの席の人と連絡を取り合う職場は少なくないようだ。社内のコミュニケーションも絶えず顔を合わせているより、時間を空けた方が会話もはずむのではないか▼IT革命は企業活動の多くに変革をもたらした。朝夕の通勤という残された"アナログ"的行為にも変化があってもおかしくない。