大阪のおばちゃんが決めるダブル選挙
今や全国区の知名度を獲得した「大阪のおばちゃん」。織田作之助の代表作である「夫婦善哉」の蝶子は、酒と女におぼれ商売の失敗を繰り返す亭主に、惚れた弱みもあり別れることもできず、最後は「一人より女夫(めおと)の方がええいうことでっしゃろ」で終わる▼蝶子は大阪のおばちゃんの典型だろう。列を乱す、大声を出すなど芳しくないイメージもあるが、その生活力や明るさは元気を無くしつつある日本の男性は学ぶべきかもしれない。テレビの街頭インタビューに登場する女性の機知に富んだ受け答えは理性さえ感じさせる▼その大阪は大阪市長・大阪府知事のダブル選挙で燃えている。台風の目は知事を辞任して市長選に立候補した橋下徹氏。やり玉にあげられた市職員は開票結果に気になる毎日だろう。大阪市傘下の団体の女性職員は「職場は平松邦夫市長の再選を期待している雰囲気が強いが、私は橋下さんに当選してもらいたい」と打ち明ける▼大阪都構想や強権的な政治手法が選挙の争点で、日本中の関心を集める。メディアの事前予想は橋下氏率いる地域政党・大阪維新の会が府知事選も含めてリードしているようだ。東京一極集中の弊害が指摘され関西復権への期待は高まっている。おばちゃんたちの投票が結果を大きく左右する投開票日は3日後だ。