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2011年10月21日 前へ 前へ次へ 次へ

化学の可能性を示したR&Dコンファレンス

 本紙17日付32頁建てで発行した「世界化学年記念特集号」は、われわれが直面している地球規模の課題に化学はソリューションを提供できるという明確なメッセージが織り込まれている▼20-21日の2日間、シンガポールのバイオポリスで弊社とASTARが共同開催しているR&Dをテーマとしたコンファレンスでは、化学工業におけるイノベーションの重要性が産学両サイドから様々な角度で語られた▼化学は文字通り「変わる」「変える」が技術のみならず産業としても命だ。高温高圧の製造プロセスを常温常圧に変えることで、大幅な省エネルギーが実現し、コストも下がり需要の創出にもつながる。環境負荷の大きい技術を環境に優しいプロセスに転換することで、単に環境対応に優れるだけではなくコストダウンを可能にする。二酸化炭素から高機能樹脂の原料を作り出す技術、圧力で変色する液晶など、ケミストリーをベースにイノベーションはいろいろな分野で進行している▼生産規模、原料コストが勝負の石油化学は主役がすでに代わり、日本は再編や統合が今後の課題となろう。だが、有機合成や触媒、さらには素材技術はまだまだ技術革新が可能で、新たな市場が創出される余地が大きい。今ほど内外の知恵を結集してイノベーションが求められる時代はない。


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