ニュースヘッドライン記事詳細

2011年10月20日 前へ 前へ次へ 次へ

サービス向上の努力が必要な観光地

 東京から新幹線で50分弱、在来線を使っても2時間以内で到着する熱海は手軽に温泉旅行を楽しめる観光スポットとして安定した人気を保っている▼しかし、今年は「例年より3割程度少ない」とタクシー運転者は言う。中国人観光客の急減が目立ち、観光地は同じように苦しんでいるが「箱根は直撃されたようだが、以前から熱海は中国人宿泊客が少なかった」と、震災後の自粛ムードが響いたようだ▼今年秋は三連休が多かったこともあり、例年より減ったとはいえ熱海の街は観光客で溢れ、昼の食事には長い列ができた。予約を受けない店が多く、長時間待つことを嫌って別な店を探そうと坂道を動き回り精力を使い果たしたという不満も聞かれた▼日帰りで楽しめる湘南江の島や古都鎌倉も同じような混雑ぶりだった。両方を結ぶ江ノ電はレトロな路面電車として根強いファンに支えられ、好天の休日ともなるとラッシュアワー並みである。観光ガイドで紹介されている人気店は熱海同様に待たされることになる▼日本の一極集中を象徴しているようで、減少した観光客を引き戻すことに悪戦苦闘している地方の観光地からみるとうらやましい限りだろう。もちろん価格やサービス向上に向けた努力を重ねているのだろうが、その取り組みが甘くならないことを祈りたい。


Copyright(c)2010 The Chemical Daily Co., Ltd.