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2011年09月21日 前へ 前へ次へ 次へ

手作り農業の魅力

 3連休初日の17日に鎌で稲刈りをした。地元の市役所が企画した有料農業体験で、農家の田んぼの一画を借りて稲作ができる。田植え、雑草取りに続く最後の作業は厳しい残暑に見舞われ、熱中症に注意しながら、水分補給と休憩をこまめに入れた▼5月に手で植えた苗は水田にくねくねと曲線を描き、間隔もいびつで恥ずかしかった。それでも田んぼを埋め尽くすまでに成長すると、稚拙な植え方を覆い隠してくれる。水田におぼれていたような頼りなかった苗は、たわわな稲穂をつけた▼すべてが手作業の稲作を経験して、「機械は偉大」とつくづく感じた。とくに刈り取りと脱穀を同時に進めていくコンバインは画期的な発明だと思う。鎌での稲刈りの後、太股の裏側など普段使わない部位がひどい筋肉痛になった▼「定年帰農」だけでなく、近年、農業を目指す若い人が増えているという。就職難もあるかもしれないが、価値観が多様化するなかで、農業に対して「格好いい」というイメージを持つ人も少なくないようだ▼日本の食料自給率は先進国で最低の水準だが、逆にみれば農業を伸ばす余地は大きい。産業としては国際競争力が求められるのは当然だが、個人の自給自足や趣味としての農業もあっていい。各家庭に小型の植物工場が普及する時代もくるかもしれない。


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