槿の花に思うこと
槿(ムクゲ)の花が満開だ。白、ピンク、紫の大きな花で目を楽しませる。韓国では「無窮花」として国の花となっている。6月から10月ごろまで暑い盛りがシーズンで、満開の花は数週間と寿命が長い。事実上の日本の国花である桜はわずか数日が花の盛り。対照的だ▼花も売るニューヨークのデリ(デリカテッセン)のオーナーは韓国人が主流を占める。ベトナム戦争への貢献が買われ、永住権が優先的に得られることを利用して、1970年代以降、韓国人の移民が増え、デリのほかランドリーなどもオーナーは韓国人が多い▼もちろん移住だから、屋敷田畑を売り払い、背水の陣で移住する。そして懸命に働いてデリやランドリーなどを手に入れる。子息は米国で教育を受け、社会の中核に出ていく。高度成長期にマンハッタンやニュージャージー州に居を構え、NY生活を楽しめた日本の駐在者とは雲泥の差がある▼田畑までも売り払わずとも、韓国人の海外居住は家族同伴が多い。経済の好調さと相まって、その存在感はアジアの各地で着実に大きなものになっている▼シンガポールでも単身赴任が多い日本人と違って、韓国人は家族帯同が多い。自ずと生活の仕方、滞在国に対する見方なども異なってくる点が少なくないと推察される。槿の粘りが今はまぶしい。