ニュースヘッドライン記事詳細

2011年07月21日 前へ 前へ次へ 次へ

最新製品のリスクとベネフィット

 先端技術を利用した最新製品が生活に浸透し、恩恵を受けている。一方で開発段階では想定できなかったリスクが顕在化して、対応を迫られるケースも多い。携帯電話の電磁波と発がん性の問題もその一つだろう▼5月末にWHOの国際ガン研究機関は、脳腫瘍への関連は薄いとしながら、その一種である神経膠腫や耳の聴神経腫瘍の危険を高めるとして「発がんの可能性がある」2Bに分類した。1日30分、10年以上の携帯使用で神経膠腫のリスクが40%高くなると数値で示されると、ドキリするが、コーヒーやガソリンも同じ2Bと知ると少し安心する▼節電グッズとして脚光を浴びるLED照明。白熱電球に比較して発熱が少なくエネルギー効率に優れる。高輝度でもある。ただ、指向性が強く、光が拡散しにくいため、網膜まで到達しがちで機能障害が指摘される。青色LEDではサルの網膜に悪影響を与えたいう実験結果もあり、青色成分の含まれる白色LEDでも眼に与える影響が懸念されている▼このリスクから携帯電話やLED照明が消えることはないだろう。その便益(ベネフィット)は消費者も認めている。ただリスクに対する感性ほど個人差が大きいことは、今回の放射性物質の汚染問題で鮮明になった。「直ちに健康被害はない」だけでは安心を与えない。


Copyright(c)2010 The Chemical Daily Co., Ltd.