節電グッズに活躍する化学
熱中症や節電対策グッズが売れている。パソコンにUSBでつないで稼働するパーソナル扇風機、首に巻いて冷やすバンド状の布製品や、寝苦しい夜の安眠用のクールシーツなどなど▼「必要は発明の母」とはよく言ったものだ。原発事故が起きなければ世に出なかった製品もあろう。もう1つ指摘したいのは、こうした製品を支えているのは"化学"であることだ。小型扇風機には羽根の部分に発泡樹脂が使われ、触れても痛くないようになっている。「クールバンド」などの商品名で売れている首に巻くバンドには、水に反応する保冷剤が不可欠である。安眠用シーツも保冷効果を発揮する化学品の存在なくしては開発できなかった▼私たちの生活のあらゆるところに化学品が使われている。大震災後、いくつかの消費財がスーパーマーケットの棚から姿を消したが、その背景に化学品・樹脂の調達難があったことは知られている。化学品の安定したサプライチェーンの重要性が大震災で浮き彫りになっている。あって当り前の存在だった製品もあろう▼すべての化学品は原料が必要で、その輸送、小分け運搬、生産、保管を経て出荷される。製品によっては原料確保から何日も要して製品化され、世に出るものも少なくない。生活必需品である化学品、もっと見直されていい。