中東石化 機能品シフト加速
【シンガポール=渡邉康広】中東の石化大手が機能品へのシフトを加速している。サウジ基礎産業公社(SABIC)が進めるカヤン計画では、旭化成ケミカルズの非ホスゲン法を導入したポリカーボネート(PC)樹脂設備4基合計・年26万トンが試運転に入っており、第3四半期(7ー9月)に本格稼働する予定で、生産量の過半が中国に流入する見通し。SABICは三菱レイヨンとも折半出資でメチルメタクリレート(MMA)モノマーおよびPMMA樹脂を企業化するほか、旭化成ケミカルズおよび三菱商事と合弁でアクリロニトリル(AN)も企業化する計画。同社は先頃、伊モンテファイバーから技術導入し、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維の新工場も建設すると発表しており、出発原料から一貫体制を構築する。サウジアラビアやカタールでは新規ガス田開発が停滞し、エタンなど石化用原料が中期的に不足する見通しで、機能品でも日系メーカーなどの技術を活用し、中国などアジア市場に攻勢をかける。