東日本大震災仙台市 災害廃棄物処理を加速
仙台市は東日本大震災で発生した災害廃棄物処理を迅速化する。住宅地周辺の廃棄物の撤去はほぼ終え、きょう16日から損壊した家屋の解体に入る。市内3カ所に設置した大規模搬入場には仮設焼却炉を建設し、10月中の稼働を目指す。市内で廃棄物の処理を自己完結させる方針で、今後1年で収集運搬を、3年後をめどに最終処理まで終える計画。被災地全域で災害廃棄物処理が思うように進まないなか、政令指定都市の行政機能や財政力をフルに活かして対策を進めている。
仙台市で発生した災害廃棄物量は約135万トン。市内に市民が自己搬入できる仮置き場を8カ所設置、そこからは市が海岸地域にある蒲生、荒浜、井土の3地区にある大規模搬入場に搬送する。3カ所合わせて約100ヘクタールの用地を確保しており、場内では廃棄物を種類別に分別して保管できる。すでに市街地から廃棄物35万トン以上を運び込んでいる。
住宅地、市街地周辺の廃棄物の撤去はほとんど終わり、16日からは損壊した家屋の解体作業に入る。その後は農地に流入したがれき類の撤去にも着手する。
大規模搬入場では木質系、鉄、コンクリートがら、自動車、家電リサイクル法対象4品、土砂、プラスチック類、危険物など種類別に分けて保管。このうち、鉄くずはスクラップ業者への売却が開始された。家電4品についても、間もなくリサイクル事業者へ引き渡しを開始する。
木質系廃棄物はバイオマス発電の燃料や製紙原料として受け渡す方針。津波により塩分を含んでいるため、雨で塩を洗い流した後、場内で破砕・チップ化する。近く、破砕機や分別機を導入し、梅雨が明ける7月ごろに供給を開始する。同市では搬入された災害廃棄物の約半分をリサイクルする方針だ。
3つの大規模搬入場には、一日当たり処理能力100トン(蒲生地区、井土地区)と同300トン(荒浜地区)の3基の仮設焼却炉を建設予定で、すでに発注済み。10月から焼却処理を開始、最終処分と合わせ全量を市で処理する。
仙台市は廃棄物の回収段階から分別を行っていること、大規模搬入場を確保したことで、その後の処理が迅速化されている。ほぼ計画通りに進んでおり、3年後にはすべての処理を終える見込みだ。