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加工食品の国産への回帰に期待する
輸入食品への不安が広がっている。これを機に、食の安全確保に向けた国産への回帰に期待したい。高齢化にともない加工食品の需要は伸びている。一方、人口減少により食料需要全体は縮小に向かうため、海外に移った加工食品生産を呼び戻さなければ、日本の農業は国内市場を失うばかりだ。政府には、成長戦略に盛り込んだ農業の生産・加工・販売までを手がける高付加価値ビジネスの立ち上げを支援しており、化学産業が担うべき役割も広がってくる。
中国の食品加工会社が日本向け製品に期限切れの鶏肉やなどを混ぜていた事件が表面化、衝撃が広がっている。予防策として、日系企業の活用や現地工場を視察する頻度を高めることなどが挙げられている。安全を最重点に考えれば国内で生産したいとの本音が垣間見られる。
加工食品の内需は増加が見込める。農林水産政策研究所は将来の食料消費について、「魚介類、肉類、野菜・海藻、果物、穀類などの割合が継続的に低下。一方で、調理食品、油脂・調味料、飲料、菓子類の割合が増加する」と予想する。同時に「将来は、これまで輸入品のシェアが高かった加工・業務用需要を取り込んでいかなければ、国産農畜水産物の市場規模は縮小する」との懸念を示す。
背景にあるのは急激な人口減と高齢化の進行だ。食料消費総量は2012年の総供給熱量を100とすると、50年には3-4割減少する見通しとなっている。そのなかで、世帯構成変化については「単身世帯比率が上昇し、かつ若年層から高齢者層の比率がさらに上昇する。単身高齢世帯は調理食品など加工食品への依存を高めつつ、米など穀類の消費水準はおおむね現状維持」と指摘する。
また「高齢者の食の志向は、加齢とともに健康、安全、手作り、国産へのこだわりが次第に強くなる」点は国産回帰にとって追い風だ。しかし、「今後増加する高齢単身無職世帯の1日当たりの食料支出は約1100円という現状だけに、経済性にも配慮せざるを得ない状況」で、コストは度外視できない。
そこで注目されるのが、政府が成長戦略に掲げた農業の生産性拡大だ。すでに有効に利用されていない農地をやる気のある担い手に貸し付け、コスト競争力のある大規模農業を後押しする「農地集積バンク」が始動している。また農業の生産・加工・販売を一手に担う高付加価値ビジネスを資金面で支援する制度も立ち上げた。これまでの出資案件のなかには、野菜の鮮度を保つ包装によって差別化を図る事業もある。化学産業も、成長市場として国産加工食品の動向に注目しておく必要がある。