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PLA 企業連携で用途拡大
東レとヤマハ 楽器に初採用
ヤマハが楽器業界として世界で初めて、バイオマスプラスチックであるポリ乳酸(PLA)系樹脂をソプラノリコーダーに採用した。東レと共同開発したもので、環境配慮性だけでなく、楽器としての品質を高めることに成功している。PLAはバイオプラの代表格ともいえる存在だが、新素材であるため用途開拓は思ったほど進んでいない。用途の拡大には、樹脂の作り手と使い手が一緒になって、素材を作り込んでいくことも必要になる。先日には、NECと花王がPLAをベースとした高耐久性難燃バイオプラの開発を発表し、注目を集めた。PLAが本格普及する素地が整いつつあるようだ。
ヤマハは、2003年ごろから環境に優しい楽器の追求を始めた。当時、生分解性樹脂として用途開拓が進められていたPLAの存在を知ったのもそのころ。「長く使われるリコーダーに生分解性は必要ないかもしれないが、採用に向けて検討を始めた。ただ、成形がしにくく、楽器としての品質もいまいち」(ヤマハ)で、製品化には至らなかった経緯がある。
一方、PLAメーカーも生分解性を生かせる用途に限りがあるため開発方針を見直し、PLAの欠点である耐熱性や剛性などを改良しながら植物由来のバイオマス素材としての提案に軸足を移す。切り口の一つが、他素材との融合。東レは得意とするポリマーアロイ技術を駆使し、植物由来成分を高い比率で含みながら、石油系樹脂と同等の性能を発揮するPLA系樹脂を製品化してきた。
今回採用されたのは、PLAとABS樹脂をアロイ化したもの。ヤマハによれば、バイオプラの提案は各社からあったが、「東レの樹脂は当社の成形技術と適合し、かつリコーダーに最適な材料だった。約1年で製品化できた」。材料を変えることで強度の変化も予想されたが、「本体強度、パーツの接合部分の強度などを総合的に評価した結果、従来のABS樹脂と同等以上の結果がでた」という。
東レも樹脂の品質には強い自信を持つが、「楽器に対する知見はない」と共同開発の重要性を強調する。なお、同社はPLAの高機能化に取り組むとともに、原料の一部をバイオ化したPBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂やPE(ポリエチレン)発泡体なども展開しており、部分バイオABS樹脂も開発中。部分バイオABSは「従来品より耐衝撃性などに優れる」ため、リコーダーに採用したら面白そうだ。
共同開発は他社も進めている。自社製品にバイオプラを積極的に採用しているNECもこの1社。このほど、花王と共同で耐久性に格段に優れる難燃性PLA複合材を開発し、グループ会社が展開する給油システム部品への採用を始めた。ユニチカはPLAの生分解性を生かせる用途として、山中産業とティーバッグを開発している。PLAは既存分野の需要も回復しているといわれており、今後市場がさらに広がることが期待されている。
【写真説明】
共同開発により約1年間でリコーダーの製品化に漕ぎ着けた(記者会見する東レとヤマハの関係者)