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連載(上) 中国で商機捕らえる 日系製造機器メーカー
日系製造装置メーカーが中国でビジネスチャンスを広げている。急速なモータリゼーション普及を背景として自動車業界を中心に、高機能な日系企業の製造装置を導入するケースが急増している。最近の円安にともなう価格ダウンも追い風だ。日系各社は今後、従来の日系顧客を主力ターゲットとする販売方針に加え、現地ローカル企業をも対象することにより、事業基盤の強化を急いでいる。
中国は自動車生産が世界首位の年間2000万台を超え、製造装置のマーケットに関しても世界最大の激戦地となっている。各国の機械メーカーは中国市場でシェア拡大を図ることで、成長エンジンとする考え。
これまで、日系機械メーカーの製造装置は"高性能だが高価格"と評価され、実際に導入するのは日系自動車メーカーなどに限られており、現地企業は中国製の装置を使うケースが多い。
しかし、中国の自動車市場では日米欧有力メーカーに、現地ローカル企業が挑んでいるものの、品質面の問題から、中国系の自動車会社が苦戦している。このため競争力確保を目的に、部品の製造装置を中国製から日系企業の装置に切り替える動きがある。さらに、最近の円安にともなう製品価格のダウンが重なり、装置選定の際、日本製の装置が選択肢になってきた。
中国製の製造装置はイニシャルコストが安い半面、耐久性や信頼性、アフターサービス体制などが課題。一方、日系企業の製造装置は長期間使用しても品質が安定しているほか、故障も少ない。長期的に視点でみると、割安感との認識が広がっている。
これに加えて、沿岸部を中心とした最低賃金制度の導入や、労働コストの上昇により、各種製造現場における生産効率アップが現地企業の課題になりつつある。さらに都市部での急速な物価上昇、購買力アップ、富裕層の増加などから、日系メーカーの製造装置は、もはや高嶺の花ではない。
急激な人件費の高騰は、中国市場において、すでに繊維産業は東南アジア諸国などに移転を余儀なくされた。かつて世界の工場といわれ、競って中国生産に乗り出した家電メーカーも、中国での生産を事実上あきらめ、今後は世界の消費地と見方を変えている。
現在、中国で勢いがあるのは自動車のほかOA機器、携帯電話やスマートフォンなど情報通信機器、パソコン、液晶テレビ、自動車などで、活発な設備投資が続く。日系各社では、こうした成長領域をターゲットに中国仕様の製造装置を市場投入することで、ビジネス拡大を急いでいる。
(続く)
【写真説明】
中国では自動車生産が年2000万台を超え、世界最大に。同時に各国の製造装置メーカーにとっても激戦地となっている。