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2014年05月09日 前へ 前へ次へ 次へ

ゼリア新薬工業伊部幸顕社長 新中計スタート

自社新薬に期待
アジア進出実現へ

 ゼリア新薬工業は、今年度からの中期経営計画(第8次中計)を策定した。「グローバル企業としての基盤づくり」をテーマに積極的に展開した前中計では、買収した欧州企業が業績に大きく貢献。潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」が業績をけん引し、自社創製品で世界初の機能性ディスペプシア(FD)治療薬「アコファイド」も製品化にこぎ着けた。伊部幸顕社長(写真)に、第8次中計の方向性などを聞いた。

 -7次中計が終わりました。評価は
 「企業体質が大きく改善し、大きな成果が出せた。純利益は2011年度に前期比55%、12年度に同39%増加し、最終年度の13年度も20%以上の増加を予想し、直近公表値の48億円をオーバーする見込み。株価も7次中計のスタート時から2?3・5倍に上昇しており、市場の評価でみても成果が出せたと思っている」
 -成功した要因は何でしょうか
 「医療用医薬品事業では、潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」が国内外で順調に伸長し、今年2月末時点で国内の経口メサラジン製剤市場でシェアが約47%になった。コンシューマーヘルスケア(CHC)事業は、ヘパリーゼシリーズが計画以上に大きく伸びた。コンビニ展開はわれわれにとって新しい挑戦でもあったが、コンビニで買えるドリンク剤として2年少々で定着した。海外展開も順調で、とくに子会社ティロッツは欧州で自販体制の構築が進み、業績に大きく貢献した」
 -8次中計の方向性を教えてください
 「7次中計の勢いをさらに発展させ、飛躍の時にしたい。キーになるのはアコファイド。日本では今年6月以降に2週間の処方制限が解除になる見込みで、発売2年目として攻勢をかけたい。CHC事業では、西洋ハーブ成分を用いた日本初の月経前症候群治療薬「プレフェミン」が承認され、販売が始まる」
 「また、3月に自己株式の処分を行い、約146億円を資金調達した。埼玉・筑波両工場の主力品増産のための設備投資と、そのほか当社発展のための投資も積極的に検討していく」
 -海外事業はどう進めていきますか
 「グローバル企業としてさらなる基盤強化を図り、8次中計ではアジアに拠点を設けたい。現地企業とのパートナーシップやM&Aなどを視野に入れて検討している」
 -アコファイドの欧米開発は
 「欧州では自社で第3相臨床試験を始めた。製品化後の販売については、パートナーを決め、ティロッツとの協働を考えていきたい。米国も導出先を検討している」
 -子宮頸がん治療薬「Z-100」は臨床試験の追加を決めました
 「先に実施した臨床試験では、プラセボに対する延命効果は認められたものの、統計学的有意差が得られるところまではいかなかった。しかし、ステージ3の患者集団に絞ると有意差のある延命効果が示された。この患者層に絞り込んで地域をアジアまで広げ、さらに治験を行う予定だ」
(赤羽環希)


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